こんにちは、サカシュン運営者です。
今回は、スーパーでも手に入りやすい腹開きのイワシを使って、「小骨が気になりにくいイワシ明太」を作ります。
イワシ明太そのものは難しい料理ではありません。イワシの腹に明太子を詰めて焼けば作れます。ただ、家庭で作るとなると意外と気になるのが小骨なんですよね。大人ならそのまま食べられる程度でも、魚の骨を嫌がる子どもにとっては、それだけで箸が止まることがあります。
そこで私が今回取り入れたのが、イワシの身へハモのように浅い切れ目を入れる「骨切り」です。
ハモの骨切りと聞くと「皮一枚を残して包丁を入れるなんて家庭では無理」と思うかもしれません。でも、イワシではそこまで攻める必要はありません。身側へ浅く切れ目を入れ、小骨を途中で断ち切っておくだけでも、今回食べたときはかなり口当たりが変わります。
実際に妻と娘2人で食べましたが、普段は小骨を気にする娘も「美味しい」とごはんと一緒にどんどん食べてくれました。妻は翌日のお弁当にも入れ、「冷めても美味しい」と好評。
材料も作り方もシンプルなので、「イワシ明太を作ってみたいけれど小骨が気になる」という方は、ぜひ骨切りの部分を参考にしてみてください。
この記事で分かること
- 小骨が気になりにくいイワシ明太の作り方
- 家庭でも難しくない浅い骨切りの方法
- 中羽イワシのパサつきを抑える焼き方
- 実際に家族で食べて分かった仕上がり
イワシ明太の材料
今回使ったのは、三重県産の中羽イワシです。すでに腹開きになっているものを使えば、あとは骨切りして明太子を詰めるだけなので、かなり手軽に作れます。
今回は材料をグラム単位や尾数で計量していなかったため、再現用に数字を作ることはせず、実際に使った範囲で記載しています。
| 材料 | 使用量・使い方 |
|---|---|
| 中羽イワシ | 三重県産の腹開きを使用。使用尾数の計量記録なし |
| 明太子 | 皮から中身をこそげ取り、イワシの腹にたっぷり詰める。使用量の計量記録なし |
| 米油またはごま油 | 脂が少なくパサつきが気になる場合に使用。焼いている途中に2回ほど塗る |
基本となる材料は、イワシと明太子だけです。油は必須ではなく、使うイワシの脂の乗りを見て調整します。
今回使ったイワシ

本当は今回、鳥取県産の大羽イワシで作ってみたいと思っていました。私が今年見かけていたものには100gを超えるサイズもあり、脂もしっかり乗っていたからです。
とはいえ、今回使った三重県産の中羽イワシでも十分美味しくできました。
むしろ、中羽イワシやそれより小さなイワシは、大羽に比べて脂の少なさが気になる場合があるので、焼き方を少し工夫すると仕上がりが変わってきます。その方法は後ほど紹介します。
小骨を減らす下処理
今回のイワシ明太で一番伝えたいのが、この下処理です。明太子の量や焼き方以上に、小骨が気になる人には骨切りが重要だと感じました。

腹開きならすぐ作れる
スーパーでは、フライや天ぷら用として、すでに腹開きにしたイワシが並んでいることがあります。
今回の料理では、この状態から始めればかなり簡単です。頭や内臓、中骨を取り除くところから始める必要がなく、身側を上にして骨切りすれば、そのまま明太子を詰める工程へ進めます。
画像では丸のイワシから自分で腹開きにしていますが、この記事では「腹開きになったイワシから作る方法」を基本にしています。
身側へ浅く骨切りする

腹開きになったイワシを身側を上にして置き、身へ細かく切れ目を入れていきます。
ここでイメージしているのはハモの骨切りです。ただし、ハモのように皮一枚ぎりぎりまで包丁を入れる必要はありません。
今回の方法では、身側へ2mmほど切れ目を入れる程度。包丁を入れると、途中で「骨に当たって切れた」という感覚が手に伝わってきます。
皮まで切ってしまわないよう神経質になる必要もありませんが、だからといって身を完全に切り離すほど深く入れる必要もありません。目的はイワシを細切れにすることではなく、身の中に残っている小骨を短く断ち切ることです。

同じ骨切りをフライに使う方法は、サカシュンの「大羽イワシの小骨も気にならない骨切りフライ」でも詳しく紹介しています。イワシ料理で小骨が気になる方は、あわせて参考にしてください。
頭側を重点的に切る
私が実際にイワシを食べていて小骨が気になりやすいと感じるのは、頭に近い側の半分ほどです。
そのため、今回のイワシ明太では、少なくともこの部分を中心に骨切りしておけば十分だと感じました。
特に大羽イワシになると小骨の存在感も出やすくなるので、私はこのひと手間を入れてから調理する方が食べやすいと思っています。
もちろん、骨切りをしたから骨そのものがなくなるわけではありません。短く断ち切ることで、口の中で一本の骨として感じにくくするイメージです。
イワシ明太の作り方
骨切りまで終われば、ここからはとても簡単です。今回行った工程は、明太子を取り出す、イワシに詰める、魚焼きグリルで焼くという流れです。
明太子を皮から外す
まずは明太子の皮から、中の卵をこそげ取ります。
もちろん初めから皮を取り除いた明太子があれば、それでも大丈夫です。
今回は特別な調味料を加えたり、明太子を別のたれで味付けしたりはしていません。そのままイワシの腹へ詰めました。
明太子自体に味がしっかりあるので、イワシへ別の味付けを追加しなくてもごはんのおかずとして十分でした。
腹に明太子を詰める

骨切りしたイワシを開き、身側へ明太子をたっぷり詰めていきます。
今回、明太子の重量までは計っていません。そのため「イワシ1尾につき何g」といった数字は設定していませんが、私は腹の中へしっかり明太子が入っていると分かるくらい詰めました。
この料理は細かな調味料を何種類も量る必要がないので、その点でも家庭で作りやすいですよ。
グリルの中火で焼く

明太子を詰めたら、魚焼きグリルへ入れて中火で焼きます。
今回の判断基準は時間ではなく、表面の状態。表面がこんがりするまで焼きました。
魚焼きグリルは機種によって火力がかなり違いますし、イワシの大きさや厚さ、明太子を詰める量によっても必要な時間は変わります。今回も焼き時間を数値で記録していないため、ここで「必ず○分」とは設定しません。
焼き色を見ながら調整しつつ、最後はイワシと中の明太子まで十分に火が入っていることを確認してください。

パサつきを抑えるコツ
イワシ明太は、どのサイズのイワシを使うかによって仕上がりが少し変わります。何回かイワシ明太を作っていて特に私が気になるのが、脂の少ない中羽以下のイワシを焼いたときのパサつきです。
中羽は油を補ってもいい
脂の乗った大羽ならそのまま焼いてもよいのですが、中羽イワシ以下で脂が少ない場合は、焼くことで身の水分が抜け、少しパサついて感じることがあります。
そんなときに私が取り入れているのが、焼いている途中に2回ほど油を塗る方法です。
使いやすいのは、クセの少ないこめ油。イワシそのものと明太子の味を大きく変えず、表面へ少し脂を補えます。
油の量は今回計量していないため、記事でも無理に数字は設定していません。表面へ塗る程度で調整してください。
ごま油なら香りも変わる
少し変化をつけたいなら、こめ油の代わりにごま油を使うのも私は好きです。
こちらは単に脂を補うだけでなく、ごま油の香りも加わります。明太子とイワシだけのシンプルな味とは少し方向が変わるので、いつものイワシ明太から変化をつけたいときの選択肢です。
最初から油をたくさん加える料理ではないので、イワシの脂の乗りを見ながら使うかどうか決めるくらいで十分かなと思います。
実際に家族で食べた感想

骨切りが本当に意味を持つかどうかは、結局のところ食べたときに小骨が気になるかどうかです。
今回は私だけでなく、妻と娘2人も一緒に食べています。
娘も小骨を気にせず食べた
骨切りをしないイワシでも、大人なら「少し小骨があるな」と感じながら、そのまま食べられることは多いと思います。
ただ、我が家では娘が魚の小骨を気にすることがあります。そんな子どもにとっては、大人なら許容できる程度の骨でも魚を嫌がるきっかけになるんですよね。
今回のイワシ明太は骨切りしてから焼きましたが、実際に娘2人へ出してみると、小骨を気にする様子もなく「美味しい」と言って、ごはんと一緒にバクバク食べていました。
これを見て、イワシの小骨を一本ずつ完全に抜こうとするより、家庭料理なら骨切りして食べやすくする方法もかなり使えるなと改めて感じました。
冷めてもお弁当に合った
妻は翌日、このイワシ明太をお弁当にも入れていました。
帰ってきてから感想を聞くと、「冷めても美味しかった」とのこと。焼きたてをごはんと食べるのはもちろんですが、お弁当のおかずとしても我が家では好評でした。
明太子の味がしっかりしているので、ごはんと一緒に食べやすいのも良かったのかなと思います。
なお、お弁当に入れる場合の衛生面については、後ほど注意点も紹介します。
安全に食べるための注意
今回紹介している骨切りは、あくまで小骨の口当たりを軽減するための下処理です。寄生虫や食中毒を防ぐ処理とは別に考えてください。
骨切りと加熱は別の話
イワシにはアニサキスが寄生する可能性があります。厚生労働省も、アニサキス幼虫が寄生する魚介類としてイワシを挙げています。
また、アニサキス対策としては70℃以上の加熱、または60℃なら1分の加熱が有効とされています。
つまり、包丁で細かく骨切りしたからといって、それ自体が寄生虫対策になるわけではありません。今回のイワシ明太は加熱料理なので、中心までしっかり火を通して食べてください。
(出典:厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」)
中心まで十分に火を通す
今回の実際の作り方は、魚焼きグリルの中火で表面がこんがりするまで焼く方法です。
ただし、「表面に焼き色が付いた=中心まで必ず加熱できている」とは限りません。
イワシの大きさや厚さ、明太子を詰める量、グリルの火力によって火の通り方は変わります。農林水産省も、食材は表面だけではなく中心まで十分に加熱することが大切だと案内しています。
特にイワシ明太の場合、皮側には十分こんがりと焼き色が付いているのに、中の明太子まで火が通っているか心配になることがあります。
そんなときは、表面がこれ以上焦げないようにアルミホイルを上からかぶせ、中心まで追加で加熱する方法もあります。表面への直接的な熱をやわらげながら、加熱を続けやすくなります。
ただし、魚焼きグリルは機種によってアルミホイルの使用方法や注意事項が異なります。アルミホイルを使用するときは、使用しているグリルの取扱説明書を確認し、ヒーターや庫内壁など使用禁止とされている部分へ触れないようにしてください。
家庭でより確実に確認したい場合は、食品用の温度計を使う方法もあります。一般的な食中毒予防では、多くの微生物について中心部75℃で1分以上の加熱が一つの目安です。
焼き時間だけを固定するのではなく、使ったイワシの大きさや明太子の量、焼き色を見ながら調整し、中心まで十分に火を入れてください。
お弁当は冷まして詰める
我が家では妻が翌日のお弁当に入れて美味しく食べましたが、これは「常温で翌日まで置いても大丈夫」という意味ではありません。
農林水産省では、お弁当のおかずは中心までしっかり加熱し、温かい状態のまま詰めず、冷ましてから詰めるよう案内しています。また、前日に調理したおかずを使う場合は、詰める直前に十分に再加熱することも勧められています。
(出典:農林水産省「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」)
調理後の保存状態や冷蔵庫の温度などによって条件は変わるため、このレシピでは「冷蔵○日」といった一律の保存期間は設定しません。異臭や著しい変色など明らかな異常がある場合は、食べないようにしてください。
ほかのイワシ料理への応用
今回使った骨切りは、イワシ明太だけの方法ではありません。小骨が気になるイワシ料理なら応用しやすい下処理です。
骨切りフライにも使える

サカシュンでは、同じ考え方で作る「骨切りイワシフライ」も紹介しています。
イワシ明太は焼き物、こちらは揚げ物ですが、どちらも小骨を一本ずつ完全に抜くのではなく、食べたときに気になりにくくすることを狙った料理です。
また、骨そのものを柔らかくして食べたいなら、「圧力鍋で作るイワシのレモンコンフィ風」のように、調理方法そのものを変える選択肢もあります。

イワシは「骨が面倒だから」と敬遠してしまうには惜しい魚です。揚げる、圧力をかける、今回のように骨切りするなど、料理に合わせて方法を変えるとかなり食べやすくなりますよ。
イワシ明太の疑問
最後に、今回の作り方で特に気になりやすい小骨や焼き方についてまとめます。
イワシ明太のよくある質問(FAQ)
Q1. 骨切りはどのくらい深く入れますか?
A. 今回の方法では、身側へ2mmほどの浅い切れ目を入れています。ハモの骨切りのように皮一枚ぎりぎりまで包丁を入れる必要はありません。包丁を入れたときに小骨が切れる感覚を確認しながら進めてください。
まとめ
イワシ明太は、腹開きになったイワシを使えば家庭でもかなり簡単に作れます。
今回一番おすすめしたいのは、明太子を詰める前に身側へ浅い骨切りを入れておくことです。
今回のまとめ
- 腹開きのイワシを使えば下処理の手間を減らせる
- 身側へ2mmほどの浅い切れ目を入れて小骨を断ち切る
- 特に小骨が気になりやすい頭側を重点的に骨切りする
- 明太子を皮からこそげ取り、腹へたっぷり詰める
- 魚焼きグリルの中火で表面がこんがりするまで焼く
- 脂が少ないイワシは途中で油を塗る方法も使える
- 骨切りとは別に、中心まで十分に加熱する
ハモほど硬い小骨ではないので、皮一枚を残すような難しい骨切りをする必要はありません。今回試した方法では、浅く切れ目を入れるだけでも食べたときの小骨はかなり気になりにくくなりました。
そして何より嬉しかったのが、小骨を気にする娘もごはんと一緒にバクバク食べてくれたことです。
「イワシは美味しいけれど、子どもが骨を嫌がるから出しにくい」という家庭なら、明太子を詰める前のひと手間として骨切りを試してみる価値はあると思います。
中羽イワシでも美味しく作れますし、脂の乗った大羽イワシが手に入ったら、私も改めてこのイワシ明太を作ってみたいですね。