こんにちは、サカシュン運営者です。
スーパーの鮮魚売り場で「塩さんま」を手に取ったものの、これって洗うのか、そのまま焼くのか、さらに塩を振るのか……。生さんまの塩焼きとは下処理が違うので、初めて買うと意外と迷います。
私はこれまでにも塩さんまを何度も購入して焼いてきましたが、今回はこの記事で焼き方や下処理の違いを分かりやすく伝えるため、あらためて塩さんまを2尾用意しました。
購入したものは、すでに塩が施されている商品です。今回は塩抜きをせず、追加の塩も振らずにそのまま焼きましたが、私にはちょうどよい塩味で、家族も「美味しい」と食べていました。
さらに、2尾のうち1尾には魚屋でも行うことがある骨切りを兼ねた切れ目を細かく入れ、もう1尾は切れ目なし。同じ調理器具で同時に焼き、火の入り方や焼き色、食べたときの違いまで比べています。
実際に比べてみると、切れ目を入れたほうは火が入りやすく焼き色も早く付きましたが、食べたときに私が好みだったのは切れ目を入れずに焼いたほうでした。このあたりも、写真を交えながら詳しく紹介します。
ただ、ここで大事なのが、塩さんまは商品によって塩の付け方や塩加減、冷凍状態などが同じではないということ。今回の食べ方が、すべての商品へそのまま当てはまるわけではありません。
この記事で分かること
- 塩さんまと生さんまの違い
- 洗う・塩抜きする判断基準
- 内臓や冷凍品の扱い方
- 実際に焼き比べて分かった焼き方
塩さんまの焼き方と下処理の基本
まず知っておきたいのが、「塩さんま」と「生さんまから作るさんまの塩焼き」は同じではないことです。この違いが分かれば、洗うのか、塩を振るのか、塩抜きをするのかも判断しやすくなります。
塩さんまとはどんな商品?

この記事でいう塩さんまとは、スーパーや鮮魚店などで「塩さんま」「塩サンマ」「一塩さんま」といった名前で販売されている、購入する時点ですでに塩が施されているさんまのことです。
ここが、生さんまを買って自宅で塩を振る「さんまの塩焼き」と大きく違うところですね。
農林水産省の塩漬けに関する資料を見ると、魚の塩漬けには原料へ直接塩を振る「ふり塩漬け」と、食塩水に浸す「たて塩漬け」などがあります。つまり、一口に塩をした魚といっても、作り方は一種類ではありません。(出典:農林水産省「塩漬け|にっぽん伝統食図鑑」)
塩さんまは商品によって塩の施し方や塩加減が同じとは限りません。ただ、スーパーや鮮魚店で販売されている塩さんまを焼く場合、基本は洗ったり塩抜きしたりせず、そのまま焼くと考えて大丈夫です。商品に特別な調理方法が書かれている場合だけ、その案内を優先してください。
生さんまとの一番の違い

塩さんまと生さんまを家庭で扱ううえで、一番分かりやすい違いはすでに塩味が付いているかどうかです。
生さんまなら、塩焼きにするとき自分で塩を振ります。逆に塩さんまは、商品を作る段階ですでに塩が施されているため、生さんま用レシピに書かれている塩をそのまま追加すると、しょっぱくなってしまう可能性があります。
| 比較 | 塩さんま | 生さんま |
|---|---|---|
| 購入時の塩 | すでに施されている | 基本的に自分で味付けする |
| 焼く前の追加塩 | 基本は不要 | 塩焼きなら家庭で振る |
| 洗うか | 基本は洗わずそのまま。塩が気になる場合だけさっとすすぐ | 必要に応じて下処理する |
| 塩抜き | 基本は不要。塩味が強いと分かっている商品だけ検討 | 通常は不要 |
| 料理の自由度 | 塩味を生かす料理向き | 刺身・焼き物・揚げ物など幅広い |
私は、生さんまが出回る時期なら、生ならではの楽しみ方も大切にしたいと思っています。例えば刺身にするなら、生食用として適切に販売・処理された生さんまを選びたいですし、フライなど別の料理へ展開するなら味付けされていない生さんまのほうが使いやすいでしょう。
一方、「今日は焼きさんまが食べたい」という目的なら話は別。生さんまの旬ではない時期でも、売り場に状態のよさそうな塩さんまがあれば、私は十分選択肢になると思っています。
スーパーで見る塩さんまの大きさ
魚屋で生さんまを見るときは、発泡スチロール箱に書かれた数字からサイズ感を判断することがあります。
例えば「4K-30」なら、4kgの箱に30尾入っているという意味として見ることができます。同じ重量の箱なら、基本的には入っている尾数が少ないほど1尾が大きい、という見方ですね。
ただしスーパーの塩さんまは、発泡スチロール箱のままではなく、トレーへパックされた状態で売られていることが最近は多いと私は感じています。なので、生さんまの仕入れで使うような「箱の数字を見る方法」は、一般の買い物ではなかなか使えません。
さんまの箱に書かれている尾数の見方は、以前書いた秋刀魚のくちばしやサイズ規格についての記事でも紹介しています。店頭で箱を見る機会があれば、ちょっと魚屋目線で数字を眺めてみるのも面白いですよ。
それと、魚屋で塩さんまを見ていると「今年の塩さんま、大きいな」と感じることがあります。そんなとき、前年にどんなサイズの生さんまが多く流通していたかを思い出すこともあります。
魚屋の先輩からも、前年のさんまの漁やサイズ感を思い返しながら、翌年に並ぶ塩さんまについて話を聞くことがあります。塩さんまには漁獲後に加工・冷凍されて流通する商品もあるので、現場感覚としてはつながって見える部分があるんですよね。
ただし、店頭に並んでいる塩さんまが必ず前年に獲れたものとは限りません。漁獲時期を知りたい場合は、商品表示や販売元の情報が確認できるなら、そちらを優先してください。
塩さんまは洗う?まず食塩相当量も確認

結論からいうと、塩さんまは基本的に洗わず、そのまま焼いて大丈夫です。ただ、塩加減が気になるなら、焼く前にパックの栄養成分表示も見てみてください。
スーパーでパック詰めされた塩さんまを見ると、栄養成分表示に「食塩相当量」が記載されている商品があります。今回スーパーで確認した塩さんまは、100gあたり食塩相当量1.8g(推定値)でした。こうした表示があれば、塩加減をある程度予想する材料になります。
同じ100gあたりで比べるなら、食塩相当量の数字が大きい商品ほど、基本的には含まれる塩分も多くなります。いつも購入している塩さんまの数字と実際に食べたときの塩加減を覚えておけば、別の商品を見つけたときにも「いつものものより塩が強そう」「今回は少し控えめかも」と比較しやすくなります。
ただし、食塩相当量だけで実際に感じる塩辛さが完全に決まるわけではありません。塩の入り方や水分量、脂の乗り方などによっても、食べたときの印象は変わります。ですから、食塩相当量は塩加減を予想する目安として使い、実際に食べたときの塩味とセットで覚えておくのが分かりやすいと思います。
私が魚屋の現場で見てきた感覚でも、塩さんまを毎回洗ったり塩抜きしたりしてから焼くことはほとんどありません。今回購入したものも、洗わず、塩抜きせず、追加の塩も振らずにそのまま焼きましたが、私にはちょうどよい塩味でした。
そのため、初めて買う塩さんまなら、まずは食塩相当量を確認しつつ、そのまま焼いてみるのがおすすめです。表面に塩がかなり残っている場合や、いつも買っている商品より食塩相当量が高く、塩味が気になる場合は、表面をさっとすすいで水分をしっかり拭いてから焼いてもよいでしょう。
もし焼いてみて「これはかなりしょっぱいな」と感じたなら、食塩相当量の数字も覚えておくと次回の参考になります。同じ商品を買うときは表面をさっと洗い、それでも塩味が強いようなら塩抜きを検討すればよいでしょう。
また、焼いてから塩味が強いと分かった場合でも、無理にそのまま食べ切る必要はありません。身をほぐしてご飯にのせ、出汁やほうじ茶、緑茶をかけてお茶漬けにしたり、大根おろしをたっぷり添えたりすると、塩味を生かしながら食べやすくできます。
つまり、塩さんまは基本的に洗わずそのまま焼き、食塩相当量を塩加減の目安として使うのがおすすめです。実際に食べて塩が強かった商品だけ、次回から軽く洗う、必要なら塩抜きをする、と調整していけば迷いにくくなります。
塩抜きは必要?
塩さんまだからといって、毎回塩抜きをする必要はありません。
今回あらためて購入した塩さんまは、塩抜きをせず、追加の塩も振らずに焼きました。それでも私には塩味がちょうどよく、しょっぱすぎるとは感じませんでした。家族も普通に「美味しい」と食べています。
反対に、以前食べた商品がかなりしょっぱかった、表面に塩が多く残っている、商品自体が強めの塩味だと分かっている。そんな場合は調整してもよいでしょう。
まず試しやすいのは表面の塩を軽く洗い流す方法です。それでも塩分を抜きたい場合、塩蔵魚では薄い塩水へ浸す「迎え塩」と呼ばれる方法もあります。ただ、塩さんまは商品によって塩の入り方が違うため、「塩さんまなら何分浸ければよい」という共通時間は決められません。
いきなり長時間水へ浸けてしまうと、せっかくの味まで抜けたり、水っぽく感じたりすることも考えられます。まず商品説明を確認し、必要なら軽いすすぎから調整していくほうが失敗しにくいかなと思います。
塩さんまの内臓は取る?焼くならそのまま食べられる
結論からいうと、焼いて食べる丸の塩さんまなら、内臓は取らずにそのまま焼いて食べて構いません。内臓を取り除かなければ食べられない魚ではなく、むしろさんまは内臓のほろ苦さまで含めて楽しまれてきた魚です。
私自身も魚の内臓や苦味のある部分が好きなので、生さんまでも塩さんまでも、焼くときは基本的に内臓を取らず、そのまま食べています。身の脂と一緒にあのほろ苦い部分を食べるのも、焼きさんまの美味しさの一つだと思っています。
では、なぜさんまは他の魚に比べて内臓まで食べることが多いのでしょうか。
大きな理由の一つが、さんまが「無胃魚(むいぎょ)」と呼ばれる、胃を持たない魚だからです。
農林水産省の中国四国農政局は、さんまは胃がなく、食べた餌がおよそ30分で排泄されるため、内臓まで美味しく食べることができると紹介しています。また、サンマの食性を調べた研究でも、無胃魚であるため餌が消化管内に滞留する時間は短く、日没後から夜間に消化が進み、夜明け前にはほぼすべての餌が消化されると報告されています。
ただし、「さんまの内臓には何も入っていない」という意味ではありません。水産研究・教育機構の調査では、さんまの消化管からカイアシ類やオキアミ幼生などの動物プランクトンが確認されています。
つまり、よくいわれる「さんまは内臓がきれいだから食べられる」という話は、胃の中に腐敗した魚が残らないからというより、そもそも胃がなく、餌が消化管に長時間とどまりにくい魚だからと考えたほうが分かりやすいでしょう。
なお、さんまが主に食べているのは魚ではなく、カイアシ類やオキアミ類などの動物プランクトンです。そのため、「胃の中に腐った魚がないから」という説明は正確ではありません。
そして、さんまの内臓を食べたときに感じる独特の苦味も魅力の一つです。魚の胆嚢には胆汁が蓄えられており、この胆汁は非常に苦いものです。さんまのワタを食べたときの苦味を一つの成分だけで説明することはできませんが、こうした内臓由来の苦味と身の脂を一緒に味わえるのが、丸ごと焼いたさんまならではの楽しみですね。
では、冷凍されている塩さんまはどうでしょうか。冷凍品だから内臓だけ食べられない、ということはありません。内臓付きのまま冷凍したさんまを、塩焼きなどにして加熱して食べる方法も一般に行われています。市販の丸の塩さんまも、適切に保存されている商品を焼いて食べるのであれば、内臓を残したまま楽しめます。
もちろん、内臓の苦味が苦手な人は無理に食べる必要はありません。子どもが食べる場合なども、頭と一緒に内臓を取り除いてから焼けば食べやすくなります。ここは安全だから取る・取らないというより、基本的には好みで決めてよい部分です。
ただし、アニサキスについては別に考える必要があります。塩さんまだからといって、塩だけでアニサキスが死滅するわけではありません。
農林水産省によると、アニサキス幼虫は一般的な塩漬けでは死滅しません。一方、中心温度60℃で1分以上の加熱、または-20℃で24時間以上の冷凍で死滅します。塩さんまを内臓ごと楽しむ場合も、生のまま食べるのではなく、中心まで十分に加熱して食べてください。(出典:農林水産省「海の幸を安全に楽しむために~アニサキス症の予防~」)
塩さんまの焼き方を実際に食べ比べ

スーパーで買った塩さんまを焼くなら、私がおすすめする基本の焼き方はシンプルです。まずは洗わない、塩抜きしない、追加の塩を振らない、細かい切れ目も入れない。そのまま焼いてみてください。
塩さんまは、すでに塩が施された状態で販売されている魚です。生さんまの塩焼きと同じ感覚で塩を足したり、最初から塩抜きしたりする必要はありません。
今回も、あらためて塩さんまを2尾用意して焼き比べました。塩抜きも追加の塩もしていません。そのうえで1尾だけ細かい切れ目を入れ、もう1尾はそのまま焼いて違いを比べています。
スーパーの塩さんまの焼き方
スーパーで買った塩さんまは、特別な指示がなければそのまま焼くのが基本です。
- 基本は洗わない
- 塩抜きもしない
- 追加の塩は振らない
- 細かい切れ目も入れなくてOK
- 中心までしっかり加熱する
今回購入した塩さんまも、この方法で焼きました。洗わず、塩抜きもせず、追加の塩も振っていません。それでも私にはちょうどよい塩味で、家族も美味しいと食べていました。
表面の塩がかなり気になる場合は、さっと流水ですすいでから水分をしっかり拭いて焼けば大丈夫です。ただ、最初から毎回洗ったり塩抜きしたりする必要はないと私は考えています。
いつも利用するスーパーや鮮魚店なら、まず一度そのまま焼いて塩加減を知っておくのもおすすめです。同じ商品を次に買ったとき、「この塩さんまはそのままでちょうどいい」「少し塩が強いから次は軽く洗おう」と判断しやすくなります。
魚焼きグリルならそのまま焼く

魚焼きグリルを使うなら、下処理を終えた塩さんまをそのままグリルへ入れて焼きます。片面焼きグリルなら途中で裏返し、両面焼きグリルなら基本的に裏返す必要はありません。
焼き時間については、この記事では実際に記録していない「○分」という数字を作りません。使っているグリルの取扱説明書に「さんま」「姿焼き」「焼き魚」などの時間や自動メニューがあれば、その設定を使ってください。
グリルによって火力も熱源までの距離も違うので、別の家庭の「○分」をそのまま使うより、自分のグリルに設定された焼き魚の目安を使うほうが確実です。
最後は焼き色だけで終わりにせず、中心までしっかり火を通します。特に冷凍品を解凍して焼く場合は、表面だけ先に焦げて中心が冷たい状態で食べないようにしてください。
グリルがなければフライパンで焼く
魚焼きグリルがなくても、塩さんまはフライパンで焼けます。
1尾のままフライパンへ入らない場合は、半分に切ってください。フライパン用の魚焼きホイルなどを敷き、塩さんまを並べて片面を焼き、焼き色が付いたら裏返します。
裏返したあとは、必要に応じてふたをして中心まで火を通します。最後にふたを外して表面の余分な水分を飛ばせば、蒸したような仕上がりになりにくく、焼き魚らしく仕上げやすくなります。
さんまから脂が多く出てフライパンにたまった場合は、やけどに注意しながらキッチンペーパーなどで余分な脂を拭き取ってください。
塩さんまに切れ目は必要?切れ目なしでOK

塩さんまを普通に焼いて食べるなら、細かい切れ目は入れなくて大丈夫です。私はまず切れ目なしで焼くことをおすすめします。
今回は、その違いを実際に確かめるため、塩さんまを2尾用意して同時に焼きました。
1尾には、魚屋でも行うことがある骨切りを兼ねた切れ目を入れています。ただし今回は違いを分かりやすくするため、普段魚屋で入れるような切れ目よりもかなり細かく入れました。もう1尾は切れ目を入れず、そのままです。
焼いてみると、細かく切れ目を入れたほうが明らかに火の入りが早く、焼き色や焦げ目も早く付きました。
ところが、実際に食べて美味しいと感じたのは逆です。私は切れ目を入れずに焼いた塩さんまのほうが身のパサつきが少なく、食べやすくて美味しいと感じました。
もちろん、今回の比較は「かなり細かく切れ目を入れた場合」と「切れ目なし」の比較です。一般的な飾り包丁や魚屋で行うすべての切れ目を否定するものではありません。
それでも、「塩さんまを焼くなら切れ目を入れなければいけない」と考える必要はありません。焼きさんまを楽しむだけなら、そのまま焼けば十分です。
冷凍の塩さんまは解凍する?基本は解凍してから焼く

冷凍の塩さんまを買ったら、基本は解凍してから焼いてください。
農林水産省は、冷凍された食品について、冷蔵庫や電子レンジ、流水などで解凍し、解凍後はすぐに調理するよう案内しています。
丸ごとの塩さんまなら、時間に余裕があるときは冷蔵庫で解凍してから焼けばよいでしょう。商品に解凍方法が書かれている場合は、その方法を優先してください。
凍ったまま焼いてよいのは、商品または使用しているグリルが「冷凍のまま調理できる」と確認できる場合です。実際に、凍った魚をそのまま焼く専用機能を備えたグリルもありますが、すべてのグリルが同じように焼けるわけではありません。
対応しているか分からない普通のグリルへ、カチカチに凍った塩さんまをそのまま入れるのは避け、解凍してから焼きましょう。
また、室温に長時間置いたまま解凍するのではなく、冷蔵庫などを使い、解凍したら放置せずに調理してください。
塩さんまがしょっぱいときはどうする?
焼いた塩さんまがしょっぱかった場合は、焼いたあとから塩抜きしようとせず、塩味を生かした料理へ変えるのがおすすめです。
私なら、身をほぐしてご飯へ少量ずつのせ、出汁やほうじ茶、緑茶をかけてお茶漬けにします。大根おろしをたっぷり添えて、塩さんまを少しずつ一緒に食べるのもいいですね。
- 身をほぐしてお茶漬けにする
- 出汁をかける
- ほうじ茶や緑茶をかける
- 大根おろしをたっぷり添える
- ご飯と少量ずつ一緒に食べる
大根おろしやお茶を使っても魚そのものに含まれる塩分が消えるわけではありませんが、一口あたりの塩さんまの量を減らしながら食べられるので、塩味が強いものをそのまま一尾食べるより食べやすくなります。
逆に、しょっぱい塩さんまへ最初からしょうゆやポン酢を足すのはおすすめしません。塩さんまは、まず何もかけずに一口食べてから味を足すのが基本です。
そして同じ商品を次に買うなら、前回しょっぱかったことが分かっています。そのときは、焼く前に表面をさっと洗って水分を拭き取ってから焼いてください。それでも塩味がかなり強い商品なら、そのとき初めて塩抜きを検討すれば十分です。
生さんまと塩さんまはどっちを買う?

結論は簡単です。焼きさんまを食べたいなら塩さんまを選んでOK。刺身やフライなど別の料理に使いたいなら、生さんまを選びます。
旬の生さんまには、その時期だからこそ味わえる魅力があります。刺身として楽しみたいときや、自分で味を付けてフライなどへ料理を広げたいときは、生さんまのほうが使いやすいでしょう。
一方、目的が「焼いたさんまを食べたい」なら、塩さんまを避ける理由はありません。すでに塩味が付いているので、焼くだけで食卓へ出せます。
魚屋で昔から働いている人の中には、「焼いて食べるなら生さんまより塩さんまが好き」という人もいます。私も先輩から、そういった話を聞くことがあります。
私自身も、刺身やフライにするなら生さんまを使います。でも秋の生さんまの時期ではない日に焼きさんまが食べたくなり、売り場に状態のよさそうな塩さんまがあれば、迷わず買っていいと思っています。
今回あらためて焼いた塩さんまも、洗浄や塩抜き、追加の味付けをしなくても、家族みんなで美味しく食べられました。
塩さんまのよくある質問(FAQ)
Q1. 塩さんまは洗わずそのまま焼けますか?
A. はい。基本は洗わず、そのまま焼いて大丈夫です。今回私が購入した塩さんまも洗わず焼いて、ちょうどよい塩味でした。表面の塩が気になる場合だけ、さっとすすいで水分をしっかり拭いてから焼いてください。
Q2. 塩さんまに追加で塩を振りますか?
A. いいえ。基本的に追加の塩は振りません。すでに塩が施されているため、まずそのまま焼いてください。食べてから塩味が足りないと感じた場合に、食卓で調整すれば十分です。
Q3. 塩さんまの塩抜きは何分ですか?
A. 基本的に塩抜きは不要です。まずはそのまま焼いてください。まずそのまま焼いてください。以前食べてかなり塩が強かった商品など、塩抜きが必要だと分かっている場合だけ調整します。商品ごとに塩の入り方が違うため、その場合の浸漬時間まで一律に決めることはできません。
Q4. 塩さんまの内臓は食べられますか?
A. はい。焼いて十分に加熱した塩さんまなら、内臓を取らずに食べられます。私は内臓のほろ苦さが好きなので、生さんまでも塩さんまでも基本的に内臓ごと焼いて食べています。苦味が苦手なら取り除いて構いません。なお、塩漬けだけではアニサキス対策にならないため、生では食べず中心まで十分に加熱してください。
Q5. 冷凍塩さんまは凍ったまま焼けますか?
A. 基本は解凍してから焼いてください。凍ったまま焼くのは、商品や使用しているグリルが冷凍調理に対応していると確認できる場合だけです。分からなければ冷蔵庫で解凍してから焼けばOKです。
塩さんまの焼き方と下処理まとめ
最後に、スーパーで塩さんまを買ったあと「結局どうすればいいの?」をまとめます。
今回のまとめ
- 基本は洗わずそのまま焼く
- 塩抜きはしない
- 追加の塩は振らない
- 細かい切れ目は入れなくてOK
- 冷凍品は基本的に解凍してから焼く
- 内臓は十分に加熱すれば、そのまま食べられる
- しょっぱかったら、お茶漬けや大根おろしで食べやすくする
- 焼きさんまが目的なら塩さんまを積極的に選んでOK
今回あらためて購入した塩さんまも、洗わず、塩抜きせず、追加の塩も振らずに焼きました。それで塩味はちょうどよく、家族も美味しく食べています。
さらに切れ目あり・なしを同時に焼き比べたところ、細かく切れ目を入れたほうは早く焼けましたが、私は切れ目なしのほうがパサつきが少なく、美味しく感じました。
ですから、塩さんまを初めて買ったときも難しく考える必要はありません。まずは何も足さず、何も引かず、そのまま焼いて食べてみる。私はこれが塩さんまの一番分かりやすい食べ方だと思います。
そのうえで「この商品は少し塩が強いな」と分かったら、次回から軽く洗う。「この店の塩さんまはちょうどいい」と分かったら、そのまま焼く。そんなふうに自分が普段利用する店の塩さんまの味を知っていけば、毎回下処理で迷うことも少なくなります。
生さんまの旬を楽しむのもいいですし、旬以外に塩さんまを焼くのもいい。焼きさんまが食べたい日に売り場で塩さんまを見つけたら、「生さんまじゃないから」と通り過ぎず、ぜひ一度そのまま焼いて味わってみてください。