こんにちは、サカシュン運営者です。
鯛めしは大好きなんですが、丸ごとの真鯛を炊き込むと、最後に待っている作業がなかなか大変なんですよね。
炊きたての熱い鯛から身を外して、骨が入らないように一本ずつ確認する。せっかくきれいに盛り付けた鯛も一度取り出しますし、頭やカマには細かなウロコが残っていることもあります。
だったら、炊く前に骨の問題を全部片付けてしまえばいいんです。
私が作っているのは、真鯛を3枚におろして背身・腹身・アラへ分け、骨を取り除いた身だけを炊き込む鯛めしです。頭、カマ、中骨、血合い骨は捨てずに出汁を取り、その出汁でご飯を炊きます。
ここで「えっ、真鯛を3枚におろすの?それはハードルが高い……」と思った方も大丈夫です。
自分で捌けなくても、スーパーや鮮魚店の調理サービスを使えば作れます。この記事では、今回の鯛めし用に「3枚おろし+アラを残す+皮付き」でお願いするときの注文方法まで、魚屋の立場から分かりやすく紹介します。言葉で伝えにくい場合は、実際に捌いたこの記事で捌いた写真があるので、その写真を店員さんへ見せればOKです。
つまり、自宅で丸の真鯛を一から捌ける人だけのレシピではありません。お店に下処理をお願いして、家では骨を確認して料理するところから始めても大丈夫です。
これなら炊き上がってから骨を探す必要がありません。しかも腹身は漬けにして2杯目の鯛茶漬けへ。出汁を取り終えたアラまで煮付けにします。
確かに最初にアラ出汁を取るひと手間はあります。でも、丸ごとの鯛を炊いたあとに熱い身から骨を探し続けるより、私はこっちの方が圧倒的に楽です。そして何より、アラから取った真鯛の出汁で炊く鯛めしはやっぱり美味しいんですよ。
この記事で分かること
- 鯛めしの面倒な骨取りを炊飯前に終わらせる方法
- 真鯛のアラから取る鯛めし用の出汁
- 米3合で作る鯛めしの味付けと鍋・炊飯器での炊き方
- 腹身の鯛茶漬けと出汁を取ったアラの食べ方

鯛めしの骨は先に取る
一般的な鯛めしの華やかさは、やはり真鯛を丸ごと一尾ドンと炊いた姿にあります。おもてなしや人が集まる日の料理にも映えますよね。
ただ、食べるところまで考えると話は別です。
丸ごと炊いた真鯛は、炊き上がったあとに一度取り出し、頭や中骨、腹骨、血合い骨などを避けながら身だけを外さなければなりません。炊きたてなので当然熱いですし、小さな骨まで完全に見つけるのは結構気を使います。
ウロコも同じです。丸魚の状態で丁寧にウロコを取っても、頭やカマ周辺は細かなウロコが残りやすい場所。食べている途中で一枚出てくると、ちょっと残念なんですよね。
そこで私は、「鯛を炊いてから骨を取る」のではなく、「骨を取った鯛を炊く」ようにしています。
市販の真鯛の切り身を使う方法も手軽ですが、切り身だからといって必ず骨がないとは限りません。通常スーパーに売っている切り身は腹骨や血合い骨が残っているものもが多いので、鯛めしに使うなら一度確認した方が安心です。
もう一つ、切り身だけでは手に入らないのがアラ。私はこのアラを単なる残り物ではなく、鯛めしの味を作る最高の出汁の材料として使います。
鯛めし3合の材料と味付け
今回は米3合、約1kgサイズの真鯛1尾で作ります。
鯛めしとアラ出汁の材料
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 米 | 3合 |
| 真鯛 | 約1kgサイズ1尾 |
| 水 | 1.5L |
| 昆布 | 2枚 |
| 薄口しょうゆ | 大さじ2 |
| 塩 | 小さじ1/2 |
| みりん | 大さじ1 |
| 薬味ネギ(小ネギ・あさつき) | 適量 |
| 刻みのり | 適量 |
| わさび | お好みで |
薬味は小ネギやあさつきを使っています。セリや三つ葉でも合いますが、子どもと一緒に食べるなら独特の香りが気になることもあるので、我が家ではネギの方が使いやすいですね。
鯛めしの味付けは、薄口しょうゆ大さじ2、塩小さじ1/2、みりん大さじ1です。
濃い味の炊き込みご飯にするというより、アラから取った出汁と真鯛そのものの味を食べる配合。薄口しょうゆなので、ご飯の色も濃くなりすぎません。
鯛茶漬け用の漬けダレ
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| しょうゆ | 大さじ2 |
| 煮切りみりん | 大さじ2 |
| すりごま | 大さじ2 |
ここは全部1:1:1。腹身をこのゴマダレへ漬け、2杯目の鯛茶漬けに使います。
【画像挿入:すり鉢でごまをすっている写真|キャプション:鯛茶漬けの漬けダレに使うごまは、すってしょうゆと煮切りみりんに合わせます】
真鯛は店で捌いてもらえる
ここまで読んで、「いやいや、真鯛を1尾買って3枚おろしにする時点で無理でしょ」と思った方もいるかもしれません。
そこは自分で全部やらなくても大丈夫です。
スーパーや鮮魚店で魚の調理サービスをしているなら、私はこんな感じで頼むのが分かりやすいと思います。
「真鯛を3枚おろしにして、アラもください。身は炙りにしたいので皮付きでお願いします」
ここまでならかなり伝わりやすいです。
さらに背身と腹身まで分けてほしい場合は、「できれば背と腹にも分けてもらえますか?」とお願いしてみてください。対応できる範囲は店舗や混雑状況によるので、売り場で確認してくださいね。
言葉だけでは伝えにくければ、下のようにアラ、背身、腹身へ分けた写真を店員さんに見せてもいいと思います。これなら完成形が一目で分かります。

背と腹まで分けてもらわない場合でも、血合い骨を抜く作業だけなら丸魚を3枚におろすよりずっと簡単です。
真鯛を丸ごと使い、アラから出汁を取る別の料理としては、真鯛のしゃぶしゃぶとアラ出汁の作り方も紹介しています。丸の真鯛を買ったときは、アラまで使えると料理の幅がかなり広がります。
真鯛を身とアラに分ける
自分で捌く場合は、真鯛のウロコと内臓を取り、3枚におろします。
おろした左右の身は、それぞれ背側と腹側へ分け、身の中央に残っている血合い骨も取り除きます。

これで、鯛めしへ入れる背身、鯛茶漬けに使う腹身、そして頭・カマ・中骨・血合い骨をまとめたアラに分かれます。

鯛めしのアラ出汁を取る
ここからが、切り身だけで作る鯛めしとの大きな違いです。
身は骨なしにして食べやすくする。でも骨や頭の旨味は捨てず、出汁としてご飯へ戻す。私はこの形がかなり気に入っています。
- 頭、カマ、中骨、血合い骨へ熱湯をかけます
- 30秒ほど置いたら、流水で残ったウロコや血合いをきれいに洗います
- 鍋へ水1.5L、昆布2枚、掃除したアラをすべて入れます
- 中火にかけ、沸騰してアクが出てきたら最初のアクを取ります
- そのまま15分ほど煮出します
- アラと昆布を網じゃくしなどで取り出し、出汁を冷ましておきます

この霜降りは、ウロコや血合いなどを掃除しやすくするためにやっています。生姜などで香りを隠す前に、私はまずここをきれいにします。

昆布は入れたまま煮出す
昆布出汁というと、「前日から水に浸ける」「沸騰する直前で取り出す」という取り方を思い浮かべるかもしれません。
ただ、今回の鯛めしでは、そこまで神経質にならなくて大丈夫です。
よく見る鯛めしの作り方でも、米と一緒に昆布を入れ、そのまま炊き上げる方法は普通にあります。炊いている途中では当然温度も上がりますから、「昆布は沸騰する前に必ず取り出さなければいけない」と考える必要はないんですよね。
もちろん、米と一緒に炊く場合と、鍋でアラと一緒に煮出す場合では加熱条件までまったく同じではありません。ただ、鯛めしに使う昆布だからといって、沸騰前に取り出すことが絶対条件ではないということです。
私は水1.5Lに昆布と、きれいに下処理した真鯛のアラを入れて中火にかけています。沸騰してアクが出てきたら最初だけ取り、そのまま15分ほど一緒に煮出します。
実際にこの方法で何度も鯛めしを作っていますが、私は昆布のえぐみが気になったことはありません。むしろ、真鯛のアラから出る旨味や脂に昆布の旨味も加わって、鯛めしに使いたいしっかりした出汁になります。


腹身は鯛茶漬け用の漬けに
出汁を冷ましている間に、腹側の身も仕込んでおきます。
ここを鯛めしへ全部入れてしまわないのが今回の楽しみ。脂のある腹身は、2杯目の鯛茶漬け用に取っておきます。
- 腹身の皮目をバーナーで炙ります
- 炙った腹身を細めに切ります
- しょうゆ大さじ2、煮切りみりん大さじ2、すりごま大さじ2を合わせます
- 切った腹身をタレへ漬けておきます
バーナーがあるなら、腹身の皮目をサッと炙るのが一番手軽です。

とはいえ、家庭にバーナーがある方はそこまで多くないと思います。だからといって「じゃあ皮を引けばいい」と言われても、皮引きも慣れていないと意外と難しいんですよね。
そんなときは、真鯛をお店で捌いてもらう際に、少し勇気を出して「腹身だけ皮を引いてもらえますか?」とお願いしてみても大丈夫です。対応できるかは店舗や混雑状況によりますが、お願いできれば家庭での作業はかなり楽になります。
もう一つおすすめなのが、皮を残したまま湯霜造りにする方法です。腹身を皮目を上にして置き、キッチンペーパーをかぶせてから熱湯をサッとかけ、皮が縮んだらすぐ氷水へ。あとはしっかり水気を取ればOKです。
これなら皮を引く必要がありませんし、皮と身の間にある脂まで一緒に楽しめるのがいいところです。今回の鯛茶漬けにもかなり合います。


背身を焼いて鯛めしへ
鯛めしへ入れるのは背側の身です。
そのまま炊くのではなく、私は皮目に焼き目を付けてから使います。
今回はバーナーで炙っていますが、バーナーがない家庭も多いと思います。そんなときは、魚焼きグリルの強火で皮目だけ焼くか、フライパンへ少量の油をひいて皮目を焼けばOKです。

ここで中まで完全に火を入れてから炊く、という話ではありません。皮目を香ばしくしてから、米と出汁と一緒に炊いていきます。
鍋で鯛めし3合を炊く
米3合は洗い、30分以上浸水させたあと、ザルへ上げて水を切っておきます。

アラ出汁が冷めたら、薄口しょうゆ大さじ2、塩小さじ1/2、みりん大さじ1と出汁を合わせ、合計600mlにします。
- 水を切った米3合を鍋へ入れます
- 調味料と合わせて600mlにしたアラ出汁を加えます
- 皮目を焼いた背身を米の上へ乗せます
- 蓋をして中強火で加熱します
- 蒸気が出てきたら弱火にし、12分加熱します
- 火を止め、そのまま約10分蒸らします

我が家では炊き込みご飯をストウブで炊くことが多いですが、土鍋などほかの鍋でも考え方は同じです。
IHは現在の日立、その前に使っていたパナソニックでも、私の場合は中強火を「6」、弱火を「2」あたりにして炊いていました。もちろんIHは機種によって火力が違うので、参考程度でお願いします。
実は途中で蓋を開けても大丈夫
鍋炊きに慣れていないと、「蓋を開けたら失敗するんじゃないか」と心配になるかもしれません。
私は、沸騰したか分からなければ途中で開けて確認しています。
蓋を開けて、「よし、沸いているな」と確認したら閉める。するとすぐ蓋の隙間から蒸気が出てくるので、そこから弱火へ落とせば大丈夫です。

鍋炊きって難しそうに見えますが、ここまで分かればかなり気楽ですよ。
炊飯器なら3合の目盛りまで
炊飯器でも作れます。
水を切った米3合を炊飯器へ入れ、薄口しょうゆ大さじ2、塩小さじ1/2、みりん大さじ1を加えたあと、冷ましたアラ出汁を3合の目盛りまで注ぎます。
その上へ皮目を焼いた背身を乗せ、通常の炊飯で炊けばOKです。
鍋では出汁と調味料を合わせて600ml。炊飯器では3合の目盛り。ここは使用する道具に合わせて分けてください。
炊いたあとの骨取りは不要
蒸らしまで終わったら完成です。
そして、この瞬間にこの作り方のありがたさがよく分かります。
熱い鯛を取り出して、骨を一本ずつ探さなくていい。
最初から骨を取った背身しか入れていないので、炊き上がった身をそのまま崩してご飯へ混ぜればいいんです。

丸ごとの姿をそのまま炊く豪華さとは違いますが、鍋を開けたときに皮目を焼いた鯛が乗っている姿は十分華やかです。おもてなし料理として出してもいいと思います。
食べてみると、やっぱり真鯛の出汁は上品ですね。
アラから取った出汁と鯛の脂が米全体へ回っているのに、魚の香りがくどくありません。私はこの鯛めしに生姜を入れていません。
アラの血合いやウロコをきれいに掃除しているので、少なくともこの鯛めしでは生姜で香りを隠したいとは思わないんです。むしろ生姜が前へ出ると、せっかくの真鯛の出汁とは少し違う炊き込みご飯になってしまう気がします。
2杯目は鯛茶漬けにする
この鯛めし、私は1杯で終わらせません。
むしろ2杯目までがセットです。
取っておいたアラ出汁を熱々に温め、先ほど漬けておいた腹身を使って鯛茶漬けにします。
- 器へ鯛めしを盛ります
- ゴマダレをしっかり絡ませた腹身を乗せます
- 取っておいた熱々のアラ出汁をかけます
- 薬味ネギと刻みのりを散らします
- 好みでわさびを添えます

鯛めしを食べたあとに、今度は炙った腹身とゴマダレ。そこへ同じアラから取った出汁をかける。
同じ真鯛一尾なのに、1杯目とはかなり表情が変わります。
この締めがあるので、腹身まで全部炊き込んでしまうのが私はもったいなく感じるんですよね。
出汁を取ったアラも食べる
まだ終わりません。
出汁を取ったあとの頭、カマ、中骨を見ると、「もう味は全部出たかな」と思うかもしれません。
でも、まだ身には十分旨味が残っています。ここまで使ったなら、私は捨てません。
- 出汁を取ったアラを別鍋へ移します
- 昆布は細かく切ります
- しょうゆ大さじ3、みりん大さじ3、砂糖大さじ1.5を加えます
- ネギも加えて10分ほど煮ます

出汁を取ったあとでも、頭やカマ周りには身がかなり残っています。そこへしょうゆとみりんの煮ダレ、細かく切った昆布が絡むと、これも立派なご飯のお供です。
鯛めし、鯛茶漬け、アラ煮。
真鯛一尾をここまで使えば、さすがにかなり満足できます。
鯛めしの疑問とまとめ
鯛めしのよくある質問(FAQ)
Q1. 鯛めしは切り身なら骨取り不要ですか?
A. 切り身でも骨が残っていることがあります。腹骨や血合い骨がないか確認し、残っていれば炊く前に取り除いてください。このレシピは、炊飯前に骨を処理することで炊き上がったあとの骨取りを不要にしています。
Q2. 鯛めし3合は炊飯器でも作れますか?
A. 作れます。洗って浸水し、水を切った米3合へ薄口しょうゆ大さじ2、塩小さじ1/2、みりん大さじ1を加え、冷ましたアラ出汁を3合の目盛りまで入れます。皮目を焼いた背身を乗せて通常炊飯してください。
Q3. 鯛めしのアラ出汁はどのくらい煮ますか?
A. このレシピでは、霜降りして掃除したアラと昆布を水1.5Lへ入れ、中火にかけます。沸騰してアクが出たら最初のアクを取り、そのまま15分ほど煮出しています。
Q4. 鯛めしに生姜は入れなくても大丈夫ですか?
A. 私はこの鯛めしには入れていません。アラへ熱湯をかけ、残ったウロコや血合いを流水できれいに掃除してから出汁を取っています。真鯛の出汁そのものを楽しみたいので、今回は生姜を加えない味が気に入っています。
Q5. 鯛茶漬けまで作るならどの部位を残しますか?
A. 私は腹身を残します。生食用として扱える腹身の皮目を炙って細く切り、しょうゆ・煮切りみりん・すりごまを各大さじ2で合わせたタレへ漬けます。2杯目の鯛めしへ乗せ、残しておいた熱いアラ出汁をかければ鯛茶漬けになります。
鯛めしの骨取りを楽にするなら
鯛めしの骨取りが面倒なら、私は炊いたあとではなく、炊く前に骨を取る方法をおすすめします。
真鯛を3枚におろして背身と腹身へ分け、血合い骨まで取り除く。アラは捨てずに出汁を取り、その出汁で米3合を炊く。
これなら丸ごとの鯛を炊いたあとに、熱い身をほぐしながら骨を探す必要がありません。
しかも、骨を先に外したからといって鯛の旨味を捨てるわけではありません。骨や頭の旨味はアラ出汁としてご飯へ戻せます。
1杯目はアラ出汁で炊いた鯛めし。2杯目は腹身の漬けを乗せた鯛茶漬け。出汁を取り終えたアラは甘辛いアラ煮へ。
少しだけ最初に手をかけて、食べるときはぐっと楽にする。私にとっては、この方が家庭で作る鯛めしとしてしっくりきています。