和風のイカ飯は、もち米のもっちりした食感が美味しいですよね。私も何度か作ってきましたが、一つ困っていたのが、イカ飯のために買ったもち米が余ってしまうことでした。
普通のお米で作ったこともあるものの、あの独特のもちもち感がないと、和風のイカ飯としては少し物足りないんです。
それなら、いっそ洋風にしてみよう。普通のお米を使ってリゾットのように仕上げれば、もち米とは違う美味しさのイカ飯になるんじゃないかと思ったんです。
そこで作ったのが、スルメイカに玉ねぎとお米を詰め、トマトソースで煮込む洋風イカ飯です。これが美味しくて、普通のお米でもしっかり一品として成立しました。
しかも、イカの旨味が移ったトマトソースはパスタにも使えます。イカ飯とパスタを一皿に盛れば、見た目も少し特別な料理になりますよ。
この記事で分かること
- 普通のお米で作る洋風イカ飯の材料と作り方
- お米を洗って浸水させる理由と詰める量
- スルメイカの下処理とトマトソースでの煮込み方
- 余ったソースをパスタに使う方法
スルメイカの洋風イカ飯の材料
使うお米は、普段ごはんを炊いている普通の日本米で大丈夫です。もち米を用意する必要はありません。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| スルメイカ | 1杯 |
| 玉ねぎ | 1玉(みじん切り) |
| 米 | 1/4カップ |
| オリーブオイル | 大さじ2 |
| 水 | 約500ml(イカが浸かる程度) |
| コンソメキューブ | 1個 |
| カットトマト缶 | 1缶 |
| 塩 | 小さじ1(煮込み用) |
| 塩・コショウ | 各少々(玉ねぎを炒めるとき) |
イカの肝は、このレシピでは使いません。この時は別に作ったスルメイカの丸ごとホイル焼きに使いました。
また、この分量ではトマトソースが多めにできます。余った分はパスタに使えるので、無理にイカ飯へ全部かけなくても大丈夫ですよ。
スルメイカの洋風イカ飯の作り方
スルメイカを下処理する
- スルメイカの胴から内臓とゲソを引き抜き、胴の中にある軟甲を抜きます
- 胴の内側に残っているエラなどを取り除き、中を水洗いします
- ゲソは目のすぐ上で切り分け、目とクチバシを取り除きます
- ゲソは指でしごくように洗い、吸盤に残る硬い部分や汚れを落としてから細かく切ります

この料理では、胴を切り開かずに使います。中をきれいに洗って、そのままお米を詰めていきます。
ゲソの吸盤は、指でつまんで足先に向かってしごくように洗うと、硬い部分や汚れを落としやすいですよ。細かく切ったゲソは、あとでトマトソースに加えます。
スルメイカの内臓には、肝のように料理に使える部分もあれば、取り除いておきたい部分もあります。
どの部分を残して、どこを取り除けばよいのか迷ったら、「イカの内臓は食べられる?食べられる部位と下処理の考え方」も参考にしてくださいね。実際の下処理写真を使って詳しく紹介しています。
お米を洗って30分以上浸水させる
- 米1/4カップを洗います
- 30分以上浸水させます
- ザルに上げ、しっかり水気を切ります

一般的なリゾットでは、イタリアでよく使われるカルナローリ米などを洗わずに炒める作り方があります。ただ、この料理に使うのは普通の日本米です。
私は日本米でリゾット風の料理を作るとき、米を洗ってから使う方が好きです。洗わずに使うと日本米だとどうしても粘りが気になりやすいので、表面のでんぷんを洗い流しておきます。
さらに、このイカ飯では30分以上浸水させるのがポイント。胴の中に詰めて煮込む料理なので、米の芯が残りにくくなるようにしています。
玉ねぎと米を炒める
- 玉ねぎ1玉をみじん切りにします
- 鍋にオリーブオイルを入れ、玉ねぎの半量を中火で炒めます
- 塩・コショウを少々加え、玉ねぎが透明になってしんなりするまで炒めます
- 水気を切った米を加え、少し透明感が出るまで炒めます
- 火を止め、詰めやすいように冷ましておきます

玉ねぎを炒めるときには、塩・コショウを少し加えています。玉ねぎの水分が出やすくなり、しんなりするまで早く仕上がります。
お米はここで完全に火を通すわけではありません。玉ねぎと一緒に軽く炒めたら、あとはイカの中で煮込んで仕上げます。
イカの胴に7〜8割ほど詰める
- 冷ました玉ねぎと米を、スルメイカの胴に詰めます
- 詰める量は、胴の7〜8割程度を目安にします
- 詰め終わったら、口を爪楊枝で留めます
- 入りきらなかった玉ねぎと米は、あとでトマトソースに加えるので残しておきます


ここは、よくあるイカ飯の作り方と少し違うところです。
イカ飯のレシピでは、米を胴の3〜5割ほどに抑える作り方も見かけます。でも、この洋風イカ飯では、浸水させた普通のお米に炒めた玉ねぎを合わせているので、7〜8割ほど詰めた仕上がりがちょうどよかったんです。
煮上がるとふっくらと丸みのあるイカ飯になります。もちろん、イカの大きさによって入る量は変わるので、無理に押し込まないようにしてください。
コンソメで15〜20分ほど煮る
- 鍋に米を詰めたスルメイカと細かく切ったゲソを入れます
- イカが浸かる程度の水(約500ml)とコンソメキューブ1個を加えます
- 沸騰したらふたをし、弱火で15〜20分ほど煮込みます

ゲソを細かく切ってソースに入れるのは、イカの旨味と風味をトマトソースにも移したいからです。
最初からカットトマトを入れるのではなく、まずはコンソメの煮汁でイカ飯を煮込みます。そのあとカットトマトを加え、ソースまで一緒に仕上げる作り方です。
カットトマトを加えてさらに煮込む
- 残り半量の玉ねぎを加えます
- 胴に入りきらなかった玉ねぎと米、カットトマトを加えます
- 塩小さじ1を加え、さらに15〜20分ほど煮込みます
- ソースを味見し、薄ければ塩を足して調整します


そして、胴に詰めきれなかった玉ねぎと米も、捨てずにそのまま鍋へ入れます。余った具を無駄なく使えますし、お米が煮えることでソースに適度なとろみも付きます。これは一石二鳥ですね。
粗熱を取って輪切りにする
- 煮込みが終わったら、粗熱が取れるまで置きます
- イカ飯を取り出し、口を留めた爪楊枝を外します
- 胴を食べやすい幅の輪切りにします
- 器に盛り、トマトソースをかけて完成です


切った断面を見ると、お米がしっかり詰まっているのが分かります。見た目はイカ飯らしく、食べるとトマトソースとよく合う洋風の仕上がりです。
普通のお米でも美味しく作れる理由
私がこの洋風イカ飯で気に入っているのは、もち米を使わなくても物足りなさを感じないところです。
和風のイカ飯なら、あのもちっとした食感が欲しくなります。でも、トマトソースと合わせるなら、普通のお米の方がむしろ面白いんですよね。
実際に食べると、洗って浸水させた日本米は、粘りが抑えられてリゾットのような適度なパラッと感があります。それでいて、イカ飯らしく胴の中にしっかり詰まった食感も残っています。
もちろん、本来のイタリアンリゾットとは作り方も違います。あくまで家庭にある日本米で作る、リゾット風のイカ飯です。
私はこの料理なら、お米を洗い、30分以上浸水させてから炒める方法を選びます。
余ったトマトソースはパスタに
このレシピはトマトソースが多めにできるので、余ったソースをパスタに使うのもおすすめです。
作り方は簡単。使う分のトマトソースに生パセリを加え、塩分濃度1%弱のお湯で茹でたパスタを混ぜるだけです。
ソースには細かく切ったゲソも入っているので、イカの旨味と風味を楽しめるトマトパスタになります。
イカ飯の中に入っているお米は1/4カップ。パスタと合わせれば、食べ盛りの子どもにも満足してもらいやすい一皿になりますよ。
トマトソースだからこそ、こんな組み合わせも自然にできるんですよね。洋風のイカ飯ならではの楽しみ方だと思います。
妻と娘にも好評だった洋風イカ飯
この洋風イカ飯は、妻も娘も美味しいと言って食べてくれました。
我が家では、こういう少し変わった魚介料理を出すと、娘が喜んで食べてくれます。普段と違う料理を楽しんでもらえると、作った私も嬉しいですね。
イカの中にお米を詰めるので手が込んでいそうに見えますが、工程自体はそれほど難しくありません。玉ねぎと米を炒めて詰めたら、あとは鍋で煮込んでいくだけです。
そして、イカ飯だけで終わらず、ソースまで別の料理に使えるのも気に入っています。
イカ飯を作るときの注意点
中のお米まで火を通す
煮込み時間は、コンソメで15〜20分、トマトを加えてさらに15〜20分ほどが目安で、さらに荒熱をとる時間も含まれています。ただし、イカの大きさや米の詰まり具合、火加減によって仕上がりは変わります。
ただ意外と煮すぎたと思っても、中の米はしっかり食感は残っていて、おかゆのようになったりしないので少し煮すぎかなぐらいでも大丈夫ですよ。
スルメイカは十分に加熱する
スルメイカにはアニサキスが寄生していることがあります。下処理の際は身や内臓の周辺を確認し、この料理では中心まで十分に加熱してください。
農林水産省は、アニサキス対策として中心温度60℃で1分以上の加熱を案内しています。これはアニサキスに関する条件であり、イカ飯全体の仕上がりを保証する時間ではありません。中のお米の火の通りも別に確認することが大切です。
参考:農林水産省「海の幸を安全に楽しむために~アニサキスの予防~」
まとめ|普通のお米で作る洋風イカ飯
和風のイカ飯には、もち米ならではの美味しさがあります。でも、もち米を買うと余ってしまうなら、普通のお米を使った洋風イカ飯もいいですよ。
お米を洗って浸水させ、玉ねぎと炒めてスルメイカに詰める。コンソメで煮込んでから、ゲソ入りのトマトソースで仕上げる。この作り方なら、イカ飯らしい食べ応えと、リゾット風の食感を一緒に楽しめます。
余ったトマトソースはパスタにも使えます。スルメイカが手に入ったら、いつもの和風とは少し違う一皿も楽しんでみてくださいね。