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【完全網羅】プロが教える日本の食用魚図鑑!分類でわかる美味しさと調理法の秘密

「この魚とあの魚、形は似てるのに味が全然違うのはなぜ?」
「サワラって白身魚に見えるけど、実は青魚の仲間なの?」

スーパーの鮮魚コーナーや釣り場で、そんな疑問を持ったことはありませんか?魚好き、料理好きが高じて異業種から鮮魚業界へ飛び込んだ私も、毎日たくさんの魚を捌きながら「この魚の分類や仲間がパッと分かる図鑑があればいいのに…」とずっと思っていました。

魚の「生物学的な分類(何目・何科)」を知ることは、ただの知識ではありません。それが分かれば、「だからこの魚は身が柔らかいのか!」「だからこの調理法が合うのか!」という、魚を最高に美味しく食べるための「答え」が見えてくるんです。

そこで今回、現役魚屋としての知識と水産調理科学の視点をフル活用し、日本の食卓に並ぶ定番魚から、マニアックな地魚、未利用魚までを網羅した「サカシュン特製・お魚分類データベース」を作成しました!

💡 この図鑑の便利な使い方

この表は、読者の皆様がスマホでも簡単に魚を探せるように特別な機能をつけています。

  • 🔍 検索機能: 表の右上にある「検索」窓に魚の名前(例:ブダイ)を入れると、一瞬でその魚だけが表示されます。
  • ↕️ 並び替え機能: 表の一番上の見出し(標準和名、分類など)をタップすると、あいうえお順や、仲間(目・科)の順に一発で並び替えができます。
  • 🔗 レシピへのリンク: 魚の名前が青いリンクになっているものは、クリックすると私が実際に捌いて作った絶品レシピや解説記事へ飛ぶことができます!

日本の食用魚・完全網羅図鑑(現在:厳選136種)

※現在「第1弾」として、よく見かける定番魚や私がおすすめする未利用魚など136種類を掲載しています。今後、日々出会った新しい魚をどんどん追加アップデートしていきます!

標準和名一般的な呼称・地方名生物学的分類身の分類主な産地・よく流通する地域分類・生態から読み解く味と調理の特徴
スズキフッコ、セイゴ、マダカスズキ目 スズキ科白身魚全国沿岸、内湾、河口域汽水域にまで侵入する獰猛な肉食魚であり、成長に伴い呼称が変わる出世魚の代表格。初夏から夏にかけて脂が乗り「スズキの洗い」として珍重される。生息域の水質(特に泥底の内湾)により、皮目にゲオスミン由来の泥臭さを持つ個体があるが、活〆と血抜きにより大部分は防げる。身は水分が多くふっくらとした白身で、ポワレや塩焼きなど、皮目の風味を活かす熱源調理が最適。
ヒラスズキヒラ、オキノスズキスズキ目 スズキ科白身魚関東以南の太平洋岸、外洋の荒磯波の荒い外洋のサラシ(白泡)の中に生息する。激しい水流に逆らって泳ぐため遊泳力が高く、マルスズキと比較して筋肉の繊維がしっかりしており身の締まりが格段に良い。内湾に入らないため臭みは全くなく、上品で透明感のある極上の白身。薄造りやカルパッチョで真価を発揮し、アラからは極めて良質なゼラチン質の出汁が取れる。
マダイ桜鯛、鳴門鯛、真鯛スズキ目 タイ科白身魚全国(特に長崎、愛媛、福岡)、養殖日本の魚食文化の頂点に君臨する定番魚。雑食性でエビやカニなどの甲殻類を捕食するため、アスタキサンチン由来の美しい体色を持つ。筋肉中の水分量と脂質のバランスが極めて良く、加熱しても硬くなりにくい。遊離アミノ酸(グリシン、アラニン)が豊富で上品な甘味を呈する。死後硬直が緩やかで鮮度保持が容易であり、刺身、焼物、煮物まで汎用性の高さは他の追随を許さない。
チダイハナダイスズキ目 タイ科白身魚本州中部以南の沿岸マダイに似るがエラ蓋の縁が血のように赤いのが特徴。マダイよりやや水分が多く、身が柔らかい。春から夏が旬。水分を抜くための昆布締めや、酢締め(小鯛の笹漬け)にするなど、塩や酢を用いたタンパク質の変性を利用した伝統的な保存・調理法と極めて相性が良い。
クエアラ、モロコスズキ目 ハタ科白身魚西日本沿岸、九州、五島列島岩礁帯の待ち伏せ型捕食者のため、瞬発力を生み出す速筋が異常に発達している超高級魚。筋肉繊維が太く強靭で、死後硬直直後はゴムのように硬く旨味が少ない。数日〜数週間の徹底した温度管理による「熟成」を経ることで、自己消化酵素が働き旨味成分(イノシン酸)が最大化する。加熱により厚い皮下脂肪と豊富なコラーゲンがゼラチン化し、極上の食感を生む。
マハタハタ、マススズキ目 ハタ科白身魚本州以南の沿岸、水深100m以浅クエに次ぐハタ科の高級魚。透明感のある白身で、熱を通すと適度に締まり、プリッとした強い弾力が出る。刺身の場合も薄造りが基本。鍋物、清汁のほか、中華料理の清蒸(蒸し魚)にすると、皮目のゼラチン質と熱したネギ油が乳化し、ハタ科特有の上質な旨味が引き立つ。
キジハタアコウ、アズキハタスズキ目 ハタ科白身魚瀬戸内海、関西地方を中心とした西日本関西で「夏のフグ」とも称される高級地魚。小型でも脂の乗りが良く、薄紅色の美しい白身を持つ。繊維が細かく、刺身にしたときの歯ごたえと甘みはマダイを凌ぐとも評される。アラからの出汁も上品で、煮付けにすると煮汁に強烈なトロみがつくほどコラーゲンが豊富である。
イサキイサギ、ウリボウスズキ目 イサキ科白身魚関東以南、九州までの沿岸初夏(梅雨時期)に「麦わらイサキ」と呼ばれ、内臓脂肪がパンパンになるほど脂が乗る。皮目に独特の風味と旨味があり、熱湯やバーナーで皮目を処理する松皮造り(皮霜造り)や炙り刺身がプロの定番。身質はやや柔らかいが、塩焼きにすると適度に水分が抜け、ホクホクとした食感と上質な脂の甘味が際立つ。
コショウダイコショウダイスズキ目 イサキ科白身魚関東以南の太平洋岸、瀬戸内海体表の黒い斑点が胡椒に似ることが由来。マダイに匹敵する美しい白身を持つが、血合いがやや大きく、時間経過とともに変色しやすい。鮮度が良ければ薄造りやカルパッチョで非常に美味。マダイより安価だが食味が極めて良いため、料理店での歩留まりを考えた代替魚・優秀な地魚としてプロに重宝される。
イトヨリダイイトヨリスズキ目 イトヨリダイ科白身魚西日本太平洋岸、東シナ海泥底に生息し、美しい金と赤の縞模様を持つ。身は非常に水分が多く柔らかいため、刺身よりも加熱調理で真価を発揮する。特にフランス料理でのポワレや、和食における酒蒸し、椀種として重宝される。水分を適度に抜く「若狭焼き(醤油と酒を用いたつけ焼き)」にすると、身が崩れず上品な甘みが引き立つ。
シロギスキス、キスゴスズキ目 キス科白身魚全国沿岸の砂泥底浅海の砂底に生息し、ゴカイなどを捕食する。江戸前天ぷら種として欠かせない。身は極めて淡白でクセがなく、水分と脂肪の割合が低いため、衣で包んで高温で揚げることで内部が蒸し焼き状態になり、フワッとした食感と繊細な甘みが引き出される。昆布締めにして寿司種にすることも多い。
スギクロカンパチ、トロカンパチスズキ目 スギ科白身魚亜熱帯海域、国内では沖縄・奄美で養殖成長が非常に早く、カンパチの代替魚として養殖・流通することがある。身質はカンパチに似たしっかりした白身(または薄いピンク)で、脂の乗りが非常に強い。養殖物は腹部に厚い脂の層ができ、刺身や照り焼きに向くが、過剰な脂質が酸化しやすいため、鮮度管理と血抜き処理の精度が求められる。未利用資源としてのポテンシャルが高い。
マアジアジ、キアジ、クロアジスズキ目 アジ科赤身魚(青魚)全国日本の食卓を代表する大衆魚。浅海に定着し黄色みを帯びた「キアジ(瀬付きアジ)」は脂質含有量が10%を超え極めて美味。沖合を回遊する「クロアジ」は筋肉質で脂が少ない。タンパク質が加熱によって凝固しやすく、塩焼き、フライ、なめろう等、日本の伝統的な魚食文化の根幹を成す。イノシン酸とグルタミン酸のバランスが良い。
シマアジシマアジ、オオカミスズキ目 アジ科赤身魚本州中部以南、養殖が盛んアジ類の最高級品であり、寿司種としての評価は頂点に近い。身質はアジとブリの中間のような性質で、赤身魚に分類されるが、見た目は美しい白〜薄ピンク色を呈する。天然の大型個体(オオカミ)は脂の甘みと筋肉の張りが絶品。死後硬直が早いため、活〆神経抜きが必須。適度な熟成で脂が筋肉全体に回る。
ブリワラサ、ハマチ、メジロスズキ目 アジ科赤身魚(青魚)全国、養殖も盛ん成長に伴い名前が変わる出世魚。晩秋から冬にかけて南下する「寒ブリ」は、多量の脂質(主にオレイン酸)を蓄積し、筋肉にサシが入った状態になる。血合肉が多く鉄分を含むため酸化による変色が早いが、強火の照り焼きやブリ大根にすることで、独特の血合いのクセを濃厚な旨味に転換できる。
ヒラマサヒラススズキ目 アジ科赤身魚関東以南から九州ブリに酷似するが、生態的にやや暖かい海域を好む。ブリよりも脂質が少なく、身の締まりが強くコリコリとした強烈な食感が特徴。刺身にした際の血合いの変色が遅く、見た目が美しいため高級料理店で好まれる。加熱するとパサつきやすいため、生食か、脂を補うカルパッチョなどの手法が適している。
カンパチシオ、ネリゴスズキ目 アジ科赤身魚関東以南、鹿児島などで養殖盛んアジ科の大型肉食魚。ヒラマサとブリの中間的な身質で、血合いが少なく、明るい飴色の身が美しい。養殖物は脂が強いが、天然物は適度な歯ごたえと爽やかな甘味を持つ。アジ科の中でも筋肉繊維がしっかりしており、薄造りやしゃぶしゃぶにしても煮崩れ・身割れしにくい特性がある。
マサバサバ、ホンサバ、秋鯖スズキ目 サバ科赤身魚(青魚)全国秋から冬にかけて脂肪量が20%を超える個体もあり、濃厚な旨味を持つ定番魚。非常に自己消化酵素が強く「サバの生き腐れ」と呼ばれるほど劣化が早い。またアニサキスの寄生リスクも高いため、プロの現場では酢と塩による「〆サバ」でタンパク質を意図的に変性させ保存性と食味を両立させる。福岡など一部地域では鮮度管理を徹底し生食する文化がある。
ゴマサバマルト、マルサバスズキ目 サバ科赤身魚(青魚)西日本以南腹部に黒い斑点(ゴマ模様)がある。マサバに比べて季節による脂質の変動が少なく、夏場でも味が落ちない(夏場はマサバより美味とされる)。身質はやや水分が多いため、竜田揚げなどの揚げ物や、すりゴマと醤油で和える「ごまさば(福岡の郷土料理)」にすることで水分をマスキングし旨味を引き出す。
クロマグロ本マグロ、シビスズキ目 サバ科赤身魚近海、太平洋、養殖日本の寿司文化の最高峰。極限まで遊泳力に特化しているため、強烈な酸味と鉄分を感じる赤身(遅筋)と、エネルギー源となる分厚い皮下・筋間脂肪(トロ)を持つ。大型個体は死後の体温上昇による「身焼け(タンパク質の熱変性)」を起こしやすいため、船上での速やかな血抜き・神経締め・内臓除去と氷温保存が絶対条件となる。
カツオホングツォ、初鰹スズキ目 サバ科赤身魚(青魚)太平洋岸を季節回遊極めて運動量が多く、全身が濃い赤紫色をした遅筋の塊である。ミオグロビンが大量に含まれており、空気に触れると酸化してすぐに黒ずむ。皮目に独特の寄生虫がつきやすく、また皮下の旨味を活かすため、藁焼きなどの「タタキ」にして表面のみを瞬間的に熱変性させ、香ばしさを付与しつつ内部の生を保つ技法が理にかなっている。
スマガツオスマ、ヤイトガツオスズキ目 サバ科赤身魚西日本以南の太平洋胸鰭の下に灸(やいと)の跡のような黒い斑点がある。「全身がトロ」とも称される幻の高級地魚。カツオとマグロの中間のような食味で、カツオ特有の酸味や血の匂いが少なく、非常にきめ細かい脂が全身に混ざり込む。近年は養殖技術が確立されつつあるが、鮮度落ちが早いため天然物の市場流通量は少なく貴重。
タチウオ太刀魚、サーベルフィッシュスズキ目 タチウオ科白身魚全国沿岸、特に瀬戸内海、和歌山立ち泳ぎをする独特の生態を持つ。ウロコを持たず、体表はグアニン色素で覆われている。見た目に反して脂質含有量が非常に高く(最大20%以上)、フワフワとした柔らかな白身。骨が硬く三枚おろしには技術を要する。皮ごと炙る焼き切りや、ムニエル、塩焼きにすると、皮下の豊富な脂が溶け出し極上の味わいとなる。
シイラマヒマヒ、マンビキスズキ目 シイラ科白身魚(赤身寄り)太平洋岸、暖海域、ハワイなど表層を高速で遊泳する大型肉食魚。白身魚として流通するが、運動量が多く筋肉中にミオグロビンを含み赤身に近い性質も持つ。水分が多く鮮度低下が早いうえ、表皮に腸炎ビブリオなどの細菌が付着しやすいため、生食には皮引き時のまな板の使い分け等、厳密な衛生管理が必要。フライやムニエルなど油を使った加熱調理では、パサつきが抑えられ鶏肉のような食感となる未利用魚の代表格。
シロクラベラマクブスズキ目 ベラ科白身魚沖縄、奄美地方など沖縄三大高級魚の一つ。甲殻類や貝類を強靭な歯で砕いて捕食する。ベラ科特有の水分量の多さと水っぽさがあるが、鮮度の良いものを昆布締めにしたり、適切な脱水処理(塩当て等)を施すことで、イノシン酸とグルタミン酸の相乗効果が爆発的に高まる。身は甘みが強く、皮のゼラチン質も極めて美味。
キュウセンギザミ、ベラスズキ目 ベラ科白身魚瀬戸内海、西日本関東では外道として扱われるが、瀬戸内海(特に広島周辺)では高級魚として珍重される。夏場が旬で、身は柔らかく水分が多い。独特の磯の風味があるため、焼き切りにしてから三杯酢に漬け込む「南蛮漬け」や、煮付けにすることで、身の甘さとホロホロとした食感が際立つ。
ブダイイガミスズキ目 ブダイ科白身魚西日本以南、太平洋岸海藻を主食とするため、夏場は磯臭さが強いが、冬場は海藻の質が変わり臭みが抜け、身に脂が乗る。鱗が非常に硬く大きいが、皮の裏に旨味が詰まっているため、鱗を引いたのち皮ごと霜降りにする。和歌山などでは正月料理の煮付けとして欠かせない。煮るとゼラチン質が溶け出し、身が締まって美味。
ニザダイサンノジスズキ目 ニザダイ科白身魚全国沿岸の岩礁域尾柄部に3つの黒斑がある。強い植食性(海藻を食べる)のため、長い腸管内での海藻の発酵臭が強烈に身に移りやすく、典型的な「未利用魚」とされる。しかし、釣り上げた直後に完全な血抜きと内臓の摘出を行えば臭みは完全に消える。冬場は内臓脂肪が強く乗り、シマアジに匹敵する極上の歯ごたえと旨味を持つ白身となる。
アイゴバリ、アイスズキ目 アイゴ科白身魚西日本以南の沿岸背ビレ・腹ビレ・臀ビレに強烈なタンパク質毒を持つ毒棘があり、刺されると激痛を伴う。また海藻食性のため内臓(ぜんまい)が独特のアンモニア臭を放つ。このため敬遠されるが、調理場でハサミで棘を切り落とし、内臓を傷つけずに処理すれば、身自体は血合いの美しい透明な白身。洗いや塩焼きは絶品であり、毒は加熱で完全に失活する。
ホウライヒメジオジサン、メンドリスズキ目 ヒメジ科白身魚西日本から南日本、琉球列島下顎に2本のヒゲを持ち、海底の砂中の泥や甲殻類を探り当てて捕食する。甲殻類食特有のエビやカニに似た甘みと甲殻類フレーバー(ピラジン類)を身にほのかに纏う。鱗が硬いが、皮の下に上質な脂がある。フランス料理のルージュ(ヒメジ類)と同様に、皮目を香ばしくポワレにしたり、ブイヤベースの出汁要員として最高峰の働きをする。
ボライナ、トドボラ目 ボラ科白身魚全国沿岸、河口、汽水域出世魚。「カラスミ」の原料となる卵巣を持つことで有名だが、身も極めて美味。海底の泥をデトリタス(有機物)ごと吸い込んで食べるため、水質が悪い内湾の個体は泥臭さを持つ。これが未利用魚扱いされる最大の理由である。しかし、外洋のきれいな海で獲れた「寒ボラ」や、活〆して血と内臓を完璧に抜いたものは、臭みが一切なく、マダイに匹敵する血合いの美しい極上の白身と強い脂の甘みを持つ。「ボラのへそ」と呼ばれる幽門垂は鶏の砂肝のような食感。
ギマ銀馬、ギマフグ目 ギマ科白身魚本州中部以南の沿岸フグ目でありながら無毒。体表が極めて強い粘液で覆われており、第一背ビレと腹ビレに鋭く強靭な棘があるため漁獲時に網に絡みやすく、強烈な未利用魚扱いを受けてきた。しかし、皮を剥げばカワハギに匹敵する美しい白身が現れる。キモ(肝臓)もカワハギ同様に美味であり、刺身を肝醤油で食べたり、煮付けにすると極上の味わいとなる。
スズメダイアブッテカモスズキ目 スズメダイ科白身魚全国沿岸の岩礁域体長10cm程度の小魚。骨が硬く小さいため可食部が少なく、一般には未利用・低利用魚とされる。しかし、初夏に脂が乗った個体は、福岡県などで「あぶってかも(炙って噛むの意)」と呼ばれる郷土料理にされる。ウロコや内臓を取らずに丸ごと強火で塩焼きにすると、内臓のほろ苦さと身の強烈な脂の甘みが混ざり合い、酒の肴として他に類を見ない完成度を誇る。
カサゴガシラ、アラカブカサゴ目 カサゴ科白身魚全国沿岸の岩礁域底生生活で岩陰に潜むため、身は典型的な速筋(白身)。歩留まりが悪く頭部が巨大だが、骨から極めて質の高いゼラチン質とイノシン酸の出汁が出る。唐揚げにするとヒレまで香ばしく食べられる。身は繊維が太く、加熱しても縮みにくくプリプリとした食感が残るため、煮付けやブイヤベースの具材として世界的に評価が高い。
オニカサゴイズカサゴ、オニカサゴ目 カサゴ科白身魚関東以南の太平洋岸背ビレに強い毒棘を持つため、市場での取扱いに注意を要しマイナーな地魚扱いされることもある。身質はカサゴ類の中でも最高峰とされ、イセエビにも例えられるほどの強い弾力と甘みを持つ。薄造りにするとフグに匹敵する食感。胃袋や皮、エラ、肝臓に至るまで美味であり捨てるところがない。毒棘は調理前にハサミで切り落とし、アラは極上の鍋物の出汁となる。
メヌケアコウダイ、オオサガなどカサゴ目 メバル科白身魚北日本、太平洋側の深海域深海に生息する大型の赤いカサゴ類の総称。釣り上げる際の水圧変化で浮袋が膨張し目玉が飛び出ることから「目抜け」と呼ばれる。深海特有の低水温に適応するため、細胞膜を柔らかく保つ不飽和脂肪酸を多量に含んでおり、全身に強い脂が乗っている。鮮やかな赤色の皮目は見た目も美しく、粕漬けや西京焼きにすると、脂と味噌の風味が絶妙に調和する高級魚。
アコウダイ赤魚(あかうお)カサゴ目 メバル科白身魚太平洋側の深海スーパー等で「赤魚」として流通する魚の代表格(近年は輸入物のタイセイヨウアカウオ等が多いが、本種が元祖)。身はフレーク状に崩れやすい白身で、皮の下に脂の層がある。冷凍耐性が高く、解凍後のドリップによる旨味流出が比較的少ないため、惣菜や給食の煮魚として重宝される。生鮮品は煮付けや鍋物にすると極上の旨味。
ミノカサゴミノカサゴカサゴ目 フサカサゴ科白身魚本州中部以南のサンゴ礁・岩礁域非常に長く美しいヒレを持つが、その各棘に強力なタンパク質毒(致死性はないが激痛)を持つ。観賞魚として知られるが、食味は極めて良い。毒棘さえハサミで除去すれば安全に調理可能。身はカサゴよりもきめ細やかで上品な甘味があり、クセのない純白の白身。未利用魚扱いされるが、薄造りや酒蒸しにすると一級品の味わいを発揮する。
ホウボウホウボウ、キミオカサゴ目 ホウボウ科白身魚全国沿岸の砂泥底胸ビレの下部が「脚」のように変化し、海底を歩くように移動してエビやカニを捕食する。そのため身に甲殻類由来の上品な旨味成分が蓄積されている。身はややピンク色がかった白身で、非常に弾力が強く硬いため、薄造りが向く。また、頭部と骨から琥珀色の極上の出汁が取れるため、和食の椀物やフレンチのスープに重宝される。
アイナメアブラコ、ネウカサゴ目 アイナメ科白身魚全国(特に北日本、三陸海岸)寒冷な岩礁帯を好む。皮下に「アブラコ」の名の由来となるほどの良質な皮下脂肪を蓄えており、身質はきめ細かく水分が適度に保たれている。特に春〜夏にかけての「洗い」や、皮目を生かした「焼き切り」は高級和食の定番。骨が柔らかく「小骨抜き」の処理が必要だが、葛打ちにして椀種にするとトロけるような食感となる。
ホッケマホッケ、シマホッケカサゴ目 アイナメ科白身魚北海道、北日本鮮度低下が著しく早く、水分量と寄生虫(アニサキス)のリスクが高いため、伝統的に生食されず、開いて干物(塩干品)にされてきた。干すことで過剰な水分が抜け、タンパク質がアミノ酸に分解され、特有の磯の香りと濃厚な旨味が凝縮される。近年は冷凍技術と物流の進化により、高鮮度のまま寄生虫を冷凍死滅させた「刺身用ホッケ」が流通し、強烈な脂の甘みが再評価されている。
マダラタラ、ポンタラタラ目 タラ科白身魚北海道、東北地方極めて貪食であり「鱈腹(たらふく)」の語源となる。身は雪のように白く、脂肪分が1%未満と極端に少ない純粋な白身魚。水分が非常に多いため、そのまま加熱するとボロボロに崩れる。そのため、塩をして水分を抜くか、昆布締めにすることでタンパク質を凝固させ旨味を凝縮させる。白子(精巣)は「タチ」と呼ばれ、濃厚な脂質とクリーミーな食感で身以上に高値で取引される。
エゾイソツツメドンコタラ目 チゴダラ科白身魚三陸海岸、東北地方見た目が黒っぽくオタマジャクシのような体型をした深海性のタラ目の地魚。身は水分が多く非常に柔らかいため、刺身には不向き。しかし、巨大な肝臓(キモ)に極上の脂を蓄えており、身と一緒に叩いて「なめろう」や「どんこ汁(肝入りの味噌汁)」にすると、アンコウをも凌ぐ濃厚なコクと旨味が爆発する。地元でこよなく愛される究極の惣菜魚。
アオメエソメヒカリヒメ目 アオメエソ科白身魚福島、愛知、宮崎などの深海水深200m以深に生息し、目が青緑色に反射して光るため「メヒカリ」と呼ばれる。体長15cmほどの小魚だが、全身に強烈な脂を蓄えており、骨が非常に柔らかい。頭と内臓を取り除き、唐揚げや天ぷらにすると、骨ごと食べられ、口の中でとろけるようなフワフワの身質と、青魚とは異なる深海魚特有の上品な脂の甘みが広がる。
トウジントウジン、ゲホウタラ目 ソコダラ科白身魚駿河湾などの深海域巨大な頭部と尖った吻(鼻先)、細長く伸びた尾を持つ、典型的な深海魚の姿をしている。歩留まりが極端に悪く、見た目の異様さから長らく未利用魚とされてきた。しかし、頭部を落とした後の純白の身は、マダイやヒラメを凌駕するほどの上品な甘みと、シコシコとした極上の歯ごたえを持つ。刺身や昆布締めで提供する一部の高級寿司店で熱狂的な人気を博している。
クロムツムツ、ロクノウオスズキ目(またはアゴダイ目) ムツ科白身魚太平洋側の深海域深海に生息する肉食魚。脂っこいことを意味する「むつこい」が名前の由来とされるほど、全身に良質な脂を蓄えている。身はやや柔らかい白身で、皮の下に特に強い旨味と脂がある。鮮度が良ければ皮目を炙った焼き切り(炙り刺身)が最高。また、煮付けにすると煮汁の表面に分厚い脂の層ができるほどで、とろけるような食感となる高級魚。
ヒラメヒラメ、オオグチカレイ目 ヒラメ科白身魚全国沿岸の砂底砂底に潜み、小魚を瞬発力で捕食する待ち伏せ型のフィッシュイーター。そのため速筋(白身)が極度に発達している。冬場(寒ビラメ)は身が厚く脂が乗る。縁側(エンガワ)と呼ばれるヒレを動かすための筋肉部分は、コラーゲンと脂質が集中しておりコリコリとした食感と濃厚な旨味を持つ。死後硬直が早いため、活〆・神経抜きをした後、1〜2日寝かせてイノシン酸を生成させるのが一般的なプロの仕込みである。
ニシンカド、春告魚ニシン目 ニシン科赤身魚(青魚)北海道、東北地方春に産卵のために沿岸に押し寄せる寒冷海域の多獲性浮魚。非常に小骨が多く、筋肉中にY字型の骨が入り込んでいるため三枚おろしにしても骨が当たる。そのため、細かく骨切りをするか、身欠きニシン(干物)にしてから甘露煮などに調理されることが多い。卵巣は「数の子」として珍重される。鮮度の良いものは強烈な脂の乗りがあり、塩焼きにすると青魚特有の力強い旨味を堪能できる。
ゴンズイゴンズイ、グズナマズ目 ゴンズイ科白身魚本州中部以南の沿岸海産のナマズの仲間。背ビレと胸ビレに強力な毒棘を持ち、刺されると激痛が走るため、釣り人からは厄介な外道・未利用魚として忌み嫌われる。しかし、毒棘をハサミで切り落とせば安全であり、ウナギやアナゴに匹敵する、あるいはそれ以上の極上の白身を持つ。蒲焼きや天ぷら、煮付けにすると、皮目の強いゼラチン質とフワフワの身が絶妙な食感を生み出す。
アカヤガラヤガラ、トランペットフィッシュヨウジウオ目 ヤガラ科白身魚本州中部以南の沿岸〜沖合体の約3分の1を筒状の長い吻(口)が占める異形の魚。歩留まりは非常に悪いが、高級料亭では椀種として最高級の評価を受ける。身は透き通った純白で、マダイよりもさらにきめ細かく、血合いが全くない。上品で繊細な旨味があり、昆布締めや椀物にすると、他の白身魚には出せない澄み切った極上の出汁と食感を提供する。
ネズミザメモウカザメ、モウカネズミザメ目 ネズミザメ科白身魚(赤身寄り)東北地方、北海道、三陸吻が短く獰猛な外洋性のサメだが、肉は全くクセがなく、鶏肉や豚肉に近いしっかりとした食感を持つ。東北地方ではスーパーの切り身の定番であり、煮付けやフライで美味。特筆すべきは「モウカの星」と呼ばれる心臓で、ごま油と塩で食べる刺身は牛レバ刺しを凌駕する極上の珍味としてプロに重宝される。
ヨシキリザメヨシキリ、アオタメジロザメ目 メジロザメ科白身魚東北以南、太平洋、気仙沼フカヒレの原料として最高級の評価を受けるサメ。身は水分が多く非常に柔らかいため、単体での加熱調理よりも、かまぼこやはんぺんなどの練り製品の原料として最高峰の特性(強い弾力)を発揮する。アンモニア臭が出やすいため、生鮮での流通は産地周辺に限られる。
アブラツノザメアブラザメツノザメ目 ツノザメ科白身魚東北地方、北海道名前が示す通り、サメ類の中でも身に良質な脂を蓄えている種。良質な白身魚として焼き物や煮物、ムニエルなどで非常に美味しく、東北地方の一部では鮮度の良いものを刺身やぬた(酢味噌和え)にして食す文化がある。
ホシザメカノコザメツノザメ目 ツノザメ科白身魚西日本を中心とした沿岸体側に白い斑点が散在するのが特徴。サメ類の中でもアンモニア臭が極めて少なく、西日本では熱湯をかける「湯引き」にして酢味噌で食べるのが定番。独特のコリコリとした弾力と上品な旨味が味わえる地魚。
カスザメカスザメカスザメ目 カスザメ科白身魚北海道南部以南の沿岸エイのように著しく扁平な体を持つ特異なサメ。身質は極めて良く、クセのない上品な白身であり、刺身やフライ、煮付けで非常に美味とされる。歩留まりが悪いため市場流通は少ないが、知る人ぞ知る隠れた極上魚。
オナガカスベカスベエイ目 カスベ科白身魚北海道、北日本エイの仲間であり、長く突き出た尾を持つ。ヒレ(エンガワ)の部分の軟骨が柔らかく、軟骨ごと切り分けて煮付けや唐揚げにして食す。ゼラチン質が極めて豊富で、煮付けると煮汁が強烈な煮こごりになり、とろけるような身と軟骨のコリコリ感が絶妙なコントラストを生む。
マアナゴアナゴ、ハカリメウナギ目 アナゴ科白身魚全国沿岸の内湾、砂泥底ウナギに比べ脂質が少なく、さっぱりとした上品な味わいを持つ。江戸前寿司や天ぷらに欠かせない定番魚。皮目の豊富なコラーゲンと身のタンパク質をふっくらと仕上げるため、酒と醤油でじっくり煮込んで「煮アナゴ」にする技法が極致。
ハモハモウナギ目 ハモ科白身魚西日本、瀬戸内海関西の夏の風物詩。極めて強靭な生命力と、鋭い歯を持つ獰猛な性格。筋肉中に硬いY字型の小骨が1ミリ間隔で走っており、そのままでは食べられないため「骨切り」という高度な包丁技術が絶対条件となる。湯引き(落とし)にすると純白の身が牡丹の花のように開き、梅肉と合わせるのが伝統的なアプローチ。
ウツボウツボ、ナマダウナギ目 ウツボ科白身魚関東以南の太平洋岩礁域海のギャングと呼ばれるが、食味は最高クラス。皮下脂肪とゼラチン質の層が極めて分厚い。小骨が非常に複雑で鋭いため、高知や和歌山では骨を完全に取り除く特殊な捌き方(ウツボのタタキなど)が伝承されている。丁寧に骨を抜いて唐揚げや鍋にすると、フグをも凌ぐ濃厚な旨味と強烈な弾力を発揮する究極の未利用魚。
マナマコ(赤)赤ナマコナマコ綱 マナマコ科(無脊椎動物)西日本を中心とした岩礁帯砂利底の岩礁帯に生息し、体表が赤みを帯びている。マナマコの中では最も身が硬く、コリコリとした強い食感と鮮烈な磯の香りが特徴で、西日本では最も高値で取引される。生を薄切りにして三杯酢で和える「ナマコ酢」が定番。
マナマコ(青)青ナマコナマコ綱 マナマコ科(無脊椎動物)瀬戸内、東北、関東の砂泥地砂泥地に生息し、赤ナマコに比べるとやや身が柔らかい(それでも十分に硬い)。関東などではこちらが主流として流通する。生食のほか、番茶でさっと茹でる「茶振り」を行うと、表面が適度に柔らかくなり食べやすくなるというプロの技法がある。
マナマコ(黒)黒ナマコナマコ綱 マナマコ科(無脊椎動物)砂泥地、沖縄など砂泥地に生息し、マナマコの中では最も身が柔らかいとされる。日本では生食されることもあるが、主に内臓を抜いて煮熟・乾燥させ「干し海鼠(いりこ)」として中華料理の最高級食材となる。乾燥と水戻しの過程でコラーゲンがアミノ酸に分解され、プルプルとした絶妙なゼラチン質の食感を生む。
ノロゲンゲゲンゲ、水魚スズキ目 ゲンゲ科白身魚富山湾などの日本海深海域水深200m以深の深海に生息する。全身が分厚いゼラチン質(コラーゲン)の粘液で覆われており、かつては底引き網漁の下魚(未利用魚)として扱われていた。しかし、極めて上品な白身と脂の乗りを持ち、すまし汁や鍋物にするとゼラチン質が溶けてとろけるような食感となる。近年は高級魚「幻魚」として評価が急上昇している。
カゴカキダイカゴカキスズキ目 カゴカキダイ科白身魚本州中部以南の浅海岩礁域黄色に黒い縦縞がある熱帯魚のような派手な見た目のため、食用として敬遠されがちな未利用魚。しかし、定置網などで獲れるこの魚は、身に強い脂が乗っており、刺身や塩焼きにするとイサキやシマアジに匹敵する極上の旨味を持つ。見た目による偏見を覆す代表格。
アユ鮎、香魚サケ目 アユ科白身魚(淡水)全国の河川(中流域)岩についたケイソウやランソウなどの藻類(苔)を主食とするため、内臓が極めて美しく、身からはスイカやキュウリに似た清涼な香りが放たれる。内臓のほろ苦さと身の甘みを丸ごと味わう塩焼きが至高とされる。稚魚(氷魚)の釜揚げも美味。
ニジマストラウトサーモンサケ目 サケ科白身魚(淡水)全国(養殖が中心)身が鮮やかなオレンジ色をしているが、これは餌に含まれるアスタキサンチンによるものであり、色素タンパク質の量から分類上は白身魚となる。完全養殖でペレット飼料を与えられて育つため、天然淡水魚にある寄生虫リスクが皆無であり、生食(サーモン刺身)として幅広く流通する。
ホンモロコモロココイ目 コイ科白身魚(淡水)琵琶湖固有種(他県で養殖あり)琵琶湖を代表する高級淡水魚。コイ科の小魚の中で最も美味とされ、骨が柔らかく、身には極めて上品な脂と甘みがある。炭火での素焼きや塩焼きのほか、甘露煮にしても身がパサつかず、料亭で重宝される。
ウグイハヤ、アカハラコイ目 コイ科白身魚(淡水)全国の河川、湖沼雑食性で、春の産卵期には体に鮮やかな赤い婚姻色が出る。身は非常に淡白だが、コイ科特有の硬い小骨(筋間刺)が極めて多い。そのため、骨切りをするか、長時間煮込んで甘露煮にする、あるいは丸ごと唐揚げにするのがプロの調理法である。
シマドジョウドジョウコイ目 ドジョウ科白身魚(淡水)全国の河川、水田、用水路底の砂泥に潜る習性があり、特有の泥臭さを持つ場合があるため、調理前にきれいな水で数日間泥吐きをさせるのが基本。身は骨ごと食べられる柔らかさであり、ごぼうと共に甘辛く卵とじにする「柳川鍋」など、精をつける滋養食として江戸時代から完成された調理法を持つ。
シラウオシラウオキュウリウオ目 シラウオ科白身魚(汽水)全国の内湾、河口、汽水域成長しても体長10cmに満たず、生きている時は全身が透き通った氷のように美しい。死ぬと白濁するため鮮度落ちがわかりやすい。非常に繊細な白身で、内臓の苦味がアクセントになる。生食(踊り食い)のほか、卵とじ、かき揚げ(天ぷら)にするとホクホクとした食感を楽しめる。
ガザミワタリガニ十脚目 ワタリガニ科(無脊椎動物)全国の内湾、浅海最も脚の関節部分がヒレ状に変化し、海中を泳ぐことができるカニ。甲羅が柔らかく身が詰まっており、加熱すると殻から極上の出汁が出る。メスの内子(未成熟な卵巣)と濃厚なカニミソ(中腸腺)は格別であり、韓国料理のケジャン(生の醤油漬け)や、味噌汁、パスタソースのベースとして圧倒的な旨味を発揮する。
ズワイガニ松葉ガニ、越前ガニ十脚目 ケセンガニ科(無脊椎動物)日本海側、北海道等の深海冬の味覚の王様。水温の低い深海に生息するため、身に甘み成分(グリシン等)が極めて豊富。鮮度劣化とともに血液中のチロシンが酸化して黒変(メラニン化)するため、活け以外は迅速なボイルか冷凍が必要。茹でる、焼く、刺身など万能だが、加熱によってタンパク質が凝固し、カニ特有の甘く芳醇な香りが最高潮に達する。
クルマエビクルマエビ、マキ十脚目 クルマエビ科(無脊椎動物)全国(西日本・養殖が盛ん)江戸前天ぷらや寿司に欠かせない日本を代表するエビ。加熱した際の甘みの強さと、歯を押し返すような強い弾力(ブリブリとした食感)が特徴。活けのまま生食(踊り)にするよりも、塩茹でや天ぷらにして中心温度を適切に上げることで、アミノ酸の甘みが引き立ち最高のパフォーマンスを発揮する。
シャコシャコ、ガレージ口脚目 シャコ科(無脊椎動物)全国の内湾、泥底域エビに似ているがカマキリのような強靭な捕脚を持つ。泥底に生息。自己消化酵素(タンパク質分解酵素)が異常なほど強く、死ぬと数時間で自らの身を水に溶かしてしまう。そのため、漁獲後すぐに船上や港で大釜で塩茹でにするのが基本。茹でた身はエビよりも柔らかく、カニに似た複雑な甘みとコクを持ち、江戸前寿司のツメ(甘タレ)と完璧な相性を見せる。
スルメイカ真イカ、マイカツツイカ目 アカイカ科(無脊椎動物)日本列島周辺を回遊日本で最も消費量が多い大衆イカだが、近年記録的な不漁。身はやや薄く、噛みごたえがあり旨味が強い。肝臓(ゴロ)が大きく脂肪分と旨味が詰まっているため、身と一緒に漬け込む「塩辛」や、丸ごとホイル焼きにする調理法が発達。加熱すると硬くなりやすいため、切り込みを入れる等の工夫が求められる。
アオリイカ水イカ、モイカツツイカ目 ヤリイカ科(無脊椎動物)本州中部以南の沿岸「イカの王様」と呼ばれる最高級品。外套膜(身)が非常に分厚く、イカ類の中で遊離アミノ酸(特に甘み成分のグリシン)の含有量がトップクラス。鮮度の良いものは透き通っているが、1日〜2日冷蔵庫で寝かせて「熟成」させることで、酵素の働きで身が柔らかくなり、ねっとりとした極上の甘みが爆発する。刺身や天ぷらが至高。
マダコタコ、地ダコタコ目 マダコ科(無脊椎動物)全国の沿岸、岩礁域岩穴に潜み、カニやエビを主食とするため旨味が非常に強い。生のままでは筋肉繊維が強靭すぎて噛み切れないため、塩もみで体表のヌメリを取り除き、塩茹でにして繊維を適度に断ち切るのが基本の仕込み。茹でることで赤く発色し、タウリンの旨味と特有の歯ごたえが生まれる。明石や三原の潮流の早い海域のものがブランドとして高値で取引される。
マガキ牡蠣、カキカキ目 カキ科(無脊椎動物)広島、宮城など内湾(養殖)「海のミルク」と称される通り、内臓部分に多量のグリコーゲンと亜鉛などのミネラルを蓄積している。冬場に向けて栄養を蓄え、身が太る。加熱すると特有のミルキーなコクとコハク酸の旨味が広がる。生食する場合は、ノロウイルス等のリスクを排除するため、清浄海域で育てられるか、紫外線殺菌海水で浄化された「生食用」の指定を受けたものを使用する絶対的ルールがある。
サザエサザエ古腹足目 サザエ科(無脊椎動物)全国の岩礁域波の荒い岩礁帯の海藻を食べて育つ。外洋の荒波に揉まれるものは殻に長い角(棘)ができる。足(筋肉)の部分は非常に硬くコリコリした食感で、肝(中腸腺)には海藻由来の強い磯の香りとほろ苦さがある。壺焼きにすると、醤油の焦げる香りと肝の苦味が絶妙な酒の肴となる。
ハマグリハマグリ、本蛤マルスダレガイ目 マルスダレガイ科(無脊椎動物)鹿島灘、九十九里など砂底淡水が混ざる内湾や浅瀬の砂地に生息する。アサリに比べて身が肉厚で、コハク酸やグルタミン酸などの旨味成分が非常に上品で豊か。熱を加えると殻が開き、中から濃厚な出汁(スープ)が溢れ出す。お吸い物や酒蒸しにするのが和食の定番であり、煮汁の旨味を余すところなく味わう調理法が適している。
エゾバフンウニバフンウニウニ綱 オオバフンウニ科(無脊椎動物)北海道、北方四島殻は小さく馬糞のような形だが、中の生殖巣は鮮やかなオレンジ色をしている。ウニ類の中で最も甘みが強く濃厚な味わいを持つ最高級品。ミョウバン(形崩れ防止剤)不使用の塩水ウニは、本来の純粋な甘みを堪能できる。
ムラサキウニ黒ウニウニ綱 ナガウニ科(無脊椎動物)本州以南の沿岸黒く長い棘を持つ、磯で最もよく見かけるウニ。身は淡い黄色〜白っぽく、エゾバフンウニに比べるとあっさりと上品な甘さが特徴。海藻の減少(磯焼け)の原因となるため、近年は駆除した上でキャベツ等を与えて身入りを良くする「畜養ウニ」の取り組みが進んでいる。
シラヒゲウニシラヒゲウニウニ綱 ラッパウニ科(無脊椎動物)沖縄、奄美など南西諸島赤と白の棘が混じる美しいウニで、海藻や小石を体表にくっつけて身を隠す習性がある。沖縄などでは食用として重要であり、さっぱりとした甘みと磯の香りが特徴。
シロザケ秋鮭、時鮭(トキシラズ)サケ目 サケ科白身魚北海道、三陸、ロシア秋に産卵のため河川に戻るものは「秋鮭」と呼ばれ、脂が少なくさっぱりしているためムニエルやフライ、ちゃんちゃん焼きに向く。一方、春から初夏に海で索餌中に獲れる未成熟個体は「時鮭」と呼ばれ、卵や白子に栄養を取られていないため脂の乗りが極めて良く、こってりとした食感が特徴である。
サクラマスヤマメ、本マスサケ目 サケ科白身魚北海道、北日本(海面・河川)稚魚のうち川に残るものをヤマメ、海へ下り桜の咲く春に戻ってくるものをサクラマスと呼ぶ。サケ科の中でも身の水分と脂のバランスが絶妙で、火を通しても身が硬くならず上品な甘みを持つ高級魚。寄生虫リスクをなくすため一度冷凍し、半解凍で食べる「ルイベ」が北海道の郷土料理である。
カラフトマス青マス、マスサケ目 サケ科白身魚北海道(根室海峡など)、オホーツク缶詰などで親しまれるマス。身質は柔らかく脂はやや少なめだが、メスが抱える卵巣(マス子)はサケの筋子やイクラに似た味わいを持ち、安価で極めて美味なため醤油漬けとして重宝される。
ニジマス(海面養殖)トラウトサーモンサケ目 サケ科白身魚チリ、ノルウェー、国内各地本来は淡水魚のニジマスを、海面(海水)で大型に育てたもの。完全養殖でペレット飼料を与えて育てるため、天然のサケ・マス類にある寄生虫(アニサキス等)リスクが皆無である。そのため、回転寿司などで「生食(サーモン刺身)」として安心して提供できる、現代の水産流通における最重要魚種の一つ。
タカアシガニタカアシガニ十脚目 クモガニ科(無脊椎動物)駿河湾などの太平洋深海世界最大の節足動物。深海に生息するため、カニ特有の旨味とともに水っぽさ(水分の多さ)がある。死後自己消化による身の溶け出しが極めて早いため、水揚げ後すぐに茹でるか、活けのまま流通させる必要がある。蒸しガニにするとフワフワの身と上品な甘みが楽しめる。
イガグリガニイガグリガニ十脚目 タラバガニ科(無脊椎動物)太平洋側の深海全身が鋭い棘で覆われている、ヤドカリの仲間の深海ガニ。歩留まりは悪いが、タラバガニ近縁のため身の甘みが非常に強い。殻から極上の出汁が出るため、真っ二つに割って味噌汁にすると、深海ガニ特有の濃厚な旨味を堪能できる隠れた絶品食材。
マボヤホヤ、海のパイナップル刺皮綱 ボヤ科(原索動物)三陸海岸、北海道魚類が進化する前の「原索動物」という特殊な分類に属する。グリコーゲンと特有の旨味成分を含むが、死後急速に「シンチアオール」という金属臭やガソリン臭に似た揮発成分を生成する。そのため、水揚げ直後の極めて鮮度の良いものを刺身にするか、内臓の泥を丁寧に取り除いて塩辛にするのが鉄則。鮮度が良ければ、甘味・酸味・塩味・苦味・旨味の5味を同時に味わえる奇跡の食材。
マコンブ昆布、真昆布コンブ目 コンブ科(海藻・褐藻)北海道南西部日本の和食における「出汁(旨味)」の根幹。細胞内に強烈な旨味成分である「グルタミン酸」を蓄積している。乾燥させることで酵素が働き旨味が凝縮される。魚の切り身を昆布で挟む「昆布締め」は、浸透圧で魚の余分な水分を抜きつつ、昆布のグルタミン酸を魚のイノシン酸(旨味成分)と掛け合わせて相乗効果を生み出す、水産調理科学の極致である。
ワカメワカメコンブ目 チガイソ科(海藻・褐藻)三陸、鳴門など全国沿岸海にある状態(生)では褐色だが、熱湯に通すと色素タンパク質が変性し、鮮やかな緑色に変わる。アルギン酸などの水溶性食物繊維を豊富に含み、特有のシャキシャキとした歯ごたえを持つ。春の生ワカメのしゃぶしゃぶは、色彩の変化と食感を楽しむ最高の調理法。
モズクオキナワモズク、糸モズクナガマツモ目 モズク科(海藻・褐藻)沖縄、北陸などフコイダンと呼ばれる粘性多糖類を多量に含み、強烈なヌメリを持つ。沖縄の太いモズクは歯ごたえが良く、天ぷらや三杯酢で食される。北陸地方の糸モズクは非常に細く滑らかな喉越しが特徴。海藻特有の磯の香りと、酢を合わせることで引き立つさっぱりとした味わいが魅力。
サワラサゴシ、サワラスズキ目 サバ科赤身魚(青魚)全国沿岸白身に見えて実はサバ科の青魚。身に水分が多く加熱するとパサつきやすいため、サカシュン流の「140〜160℃の低温フライ」や、水分を抜く西京焼きにするのが圧倒的におすすめ。
クロダイチヌ、黒鯛スズキ目 タイ科白身魚全国沿岸真鯛とよく比較されるが、雑食性が強いため生息域によっては磯臭さを持つ。水温の下がる冬場の「寒チヌ」は臭みが消え、真鯛に匹敵する極上の刺身(薄造りや松皮造り)になる。
ウマヅラハギウマヅラフグ目 カワハギ科白身魚全国カワハギの代用とされることが多いが、キモ(肝臓)の旨さは本家にも劣らない。頭部のツノと青みがかった皮が特徴で、血抜きをしっかり行い特製の「肝醤油」で刺身を食べるのが至高。
カワハギハゲ、丸ハゲフグ目 カワハギ科白身魚本州以南「海のフォアグラ」とも呼ばれる極上のキモを持つ。アニサキスのリスクがゼロではないため、キモは新鮮なうちに処理し、薄造りにした身で巻いて食べるのがプロの楽しみ方。
モンゴウイカカミナリイカコウイカ目 コウイカ科(無脊椎動物)関東以南コウイカ類の中でも非常に大型で肉厚。加熱しても硬くなりにくく、極めて濃厚なイカスミを持つため、丸ごと仕込む本格的なイカスミパスタなどに最高の実力を発揮する。
コウイカスミイカ、マイカコウイカ目 コウイカ科(無脊椎動物)本州以南モンゴウイカと似ているが、やや小ぶりで身の甘みが際立つ。刺身や天ぷらに最適で、墨袋を破らないように慎重に下処理することが美味しさの鍵。
アカイカケンサキイカ、シロイカツツイカ目 ヤリイカ科(無脊椎動物)全国身が柔らかく、火を通しても硬くなりにくいのが特徴。スルメイカよりも甘みが強く、刺身はもちろん、炒め物やフライなど何にでも合う万能イカ。
ヤリイカササイカツツイカ目 ヤリイカ科(無脊椎動物)全国細長い見た目が特徴。身が薄く、コリコリとした上品な歯ごたえと甘みがある。加熱すると硬くなりやすいため、サッと火を通すか刺身で食べるのがおすすめ。
ソデイカタルイカ、アカイカツツイカ目 ソデイカ科(無脊椎動物)日本海、沖縄など非常に巨大なイカ。そのままでは身が硬く大味だが、一度冷凍して細胞を壊し、解凍してから食べることで、ねっとりとした甘みと柔らかな食感に化ける。
メカジキメカスズキ目 メカジキ科白身魚世界中の海スーパーで切り身として定番。カジキマグロと呼ばれるがマグロの仲間ではない。脂が乗った時期のものはムニエルや照り焼きはもちろん、鮮度が良ければ刺身でもとろけるように美味。
マカジキカジキスズキ目 マカジキ科赤身魚太平洋・インド洋メカジキと違い身が美しいオレンジ〜赤色をしており、赤身魚に分類される。お寿司屋さんなどで高級魚として扱われ、刺身やしゃぶしゃぶで食べると上品な脂の甘みが広がる。
キンメダイ金目鯛、キンメキンメダイ目 キンメダイ科白身魚太平洋側の深海鮮やかな赤い体と大きな目が特徴の高級深海魚。赤魚と混同されがちだが全くの別物。一年中脂が乗っており、煮付けにするととろけるような食感と極上の旨味が出る。
アカムツノドグロスズキ目 ホタルジャコ科白身魚日本海、太平洋側「白身のトロ」と呼ばれる超高級魚。口の中が黒いのが特徴。全身に極上の脂を蓄えており、炙り刺身や塩焼きにすると、皮目の香ばしさと脂の甘みが爆発する。
アカガレイ赤カレイカレイ目 カレイ科白身魚日本海、オホーツク海腹側が血がにじんだように赤いのが特徴。鮮度が落ちやすいが、サカシュン流の「低温唐揚げ」にすれば、骨までバリバリ食べられて油ハネも防げる絶品の惣菜魚になる。
イシガレイ石カレイカレイ目 カレイ科白身魚全国の沿岸体表に石のような硬い突起があるのが特徴。独特の臭み(石ガレイ臭)がある場合があるが、丁寧に下処理して煮付けにすれば、肉厚でクセのない美味しい白身が味わえる。
スケソウダラスケトウダラタラ目 タラ科白身魚北日本マダラよりもスリム。身は練り物やフライによく使われ、卵巣は「明太子」「たらこ」になる。白子は真鱈に比べるとあっさりしているが、下処理をしっかりすれば美味しく食べられる。
オアカムロ赤ムロアジスズキ目 アジ科赤身魚(青魚)関東以南尾ビレが赤いムロアジの仲間。マアジよりも血合いが多く足が早いが、「冷蔵庫で作る自家製干物(一夜干し)」にすると、脂が滴る極上の味わいに大化けする。
クロソイソイ、クロカサゴ目 メバル科白身魚全国の沿岸「北の鯛」とも呼ばれる立派な白身魚。ガヤメバルと似ているが、クロソイの方が身が締まっており、刺身や煮付けで上品な旨味が楽しめる。
ガヤメバルエゾメバル、ガヤカサゴ目 メバル科白身魚北海道、東北「ガヤガヤ獲れる」のが名前の由来。クロソイに比べて身がやや柔らかく脂が強いため、煮付けにするとホロホロと崩れる絶品の身質になる。
シズイボダイ、エボダイスズキ目 イボダイ科白身魚西日本、関東以南体表から粘液を出すのが特徴。干物の定番だが、鮮度の良いものを「骨までパリパリの唐揚げ」や「冷蔵庫で作る自家製干物」にすると、驚くほどの脂と旨味が引き出される。
ハガツオキツネガツオスズキ目 サバ科赤身魚西日本以南鋭い歯を持つカツオの仲間。本カツオ特有の酸味が少なく、非常にきめ細かい脂とモチモチした柔らかい身質を持つ。鮮度落ちが極端に早いため産地以外では刺身で食べられない幻の魚。
ウルメイワシウルメニシン目 ニシン科赤身魚(青魚)全国沿岸目が潤んでいるように見えるのが特徴。「美味しくない」は誤解で、鮮度抜群のものを刺身にするか、適度に水分を抜いて丸干しにすると、マイワシ以上の旨味を発揮する。
マイワシイワシ、ナナツボシニシン目 ニシン科赤身魚(青魚)全国沿岸体に7つほどの黒い斑点がある定番魚。DHAやEPAを豊富に含み、梅雨時期の「入梅イワシ」はトロにも負けない脂の乗りになる。手開きにして梅煮やフライで。
カタクチイワシシラス、チリメンニシン目 カタクチイワシ科赤身魚(青魚)全国沿岸アンチョビや煮干しの原料。稚魚は「しらす」として釜揚げにされ、シラウオ(白魚)とは全くの別物。傷みやすいため鮮度管理が極めて重要。
マルアジアオアジスズキ目 アジ科赤身魚(青魚)本州中部以南マアジ(真アジ)とよく似ているが、輪切りにすると丸い体型をしている。マアジより血合いが多く身が柔らかいため「まずい」と言われがちだが、フライや天ぷらにするとフワフワで絶品。
タカノハダイタカノハスズキ目 タカノハダイ科白身魚本州中部以南体に斜めの縞模様がある磯魚。「磯臭くてまずい」と言われる代表格だが、冬場に獲れたものをしっかり血抜きして活〆にすれば、弾力のある美味しい刺身や煮付けになる。
メイチダイメイチスズキ目 フエフキダイ科白身魚本州中部以南目に一本の黒い線が入っているのが特徴。「臭い」と言われることもあるが、鮮度の良いものはマダイを凌ぐほどの強い脂と甘みを持つ、知る人ぞ知る夏の超高級魚。
フエフキダイフエフキスズキ目 フエフキダイ科白身魚本州中部以南口が笛を吹くように突き出ている。マダイに似た透明感のある白身で、刺身やカルパッチョ、ポワレにするとクセのない上品な味わいが楽しめる。
メゴチネズミゴチ、ガッチョカサゴ目 ネズッポ科白身魚全国の沿岸強烈なヌメリがあり捌くのが非常に手間だが、マゴチとはまた違う繊細な旨味がある。江戸前天ぷらには欠かせない極上の白身で、ホクホクとした食感と甘みが絶品。
マゴチコチ、照りゴチカサゴ目 コチ科白身魚本州中部以南平べったいワニのような顔をした夏の高級魚。ヒラメのような弾力のある極上の白身で、薄造りや唐揚げにすると驚くほどの旨味と歯ごたえが味わえる。
サンマ秋刀魚ダツ目 サンマ科赤身魚(青魚)北太平洋を回遊秋の味覚の代表格。くちばしが黄色いものは脂が乗って鮮度が高い証拠。内臓に苦味があるが、胃を持たないため消化物が残っておらず、塩焼きにして丸ごと食べるのが日本の文化。
トビウオアゴ、トビダツ目 トビウオ科白身魚(赤身寄り)本州中部以南海面を飛ぶために内臓が小さく、脂肪分が極端に少ない筋肉質の魚。その卵は「とびっこ」として寿司ネタになり、身は干して高級なアゴ出汁の原料となる。
銀鮭コーホーサーモンサケ目 サケ科白身魚チリ産などの養殖が主スーパーの塩鮭や弁当のおかずとして最強の鮭。紅鮭よりも脂の乗りが非常に良く、冷めてもふっくらしているため、おにぎりの具やムニエルに最適。
紅鮭ベニザケ、スモークサーモンサケ目 サケ科白身魚ロシア、アラスカなど身が最も赤く、アスタキサンチンが豊富。脂は銀鮭より少ないが、鮭本来の強烈な旨味とコクがある。塩焼きにすると身がキュッと締まり、極上の朝食になる。
ヤナギダコヤナギダコタコ目 マダコ科(無脊椎動物)北海道、東北マダコよりも水っぽく柔らかいのが特徴。安価で流通するが、ハサミで切る豪快な丸茹でや唐揚げにすることで、マダコとは違うプリッとした食感と旨味を楽しめる。
バナメイエビバナメイ十脚目 クルマエビ科(無脊椎動物)東南アジアなど養殖殻が薄く、身が柔らかくて甘みが強い。ブラックタイガーよりも安価で使い勝手が良く、エビチリやエビマヨなど、フリッター系の料理で最高のパフォーマンスを発揮する。
ブラックタイガーウシエビ十脚目 クルマエビ科(無脊椎動物)東南アジアなど養殖加熱すると鮮やかな赤色になり、バナメイエビよりも「ブリブリ」とした強い食感がある。見栄えが良いため、エビフライや天ぷらなど、まっすぐ伸ばす料理に最適。
赤海老アルゼンチンアカエビ十脚目 クダヒゲエビ科(無脊椎動物)南大西洋刺身用として安価で売られている。身は柔らかく甘みが極めて強いが、頭部の「海老味噌」から極上の出汁が出るため、殻ごとしゃぶしゃぶや海老味噌ラーメンの出汁に使うのが正解。
バイ貝白バイ、黒バイ盤足目 エゾバイ科(無脊椎動物)日本海側、全国巻貝の仲間。唾液腺に毒(テトラミン)を持つ種類(エゾボラ等)と混同されやすいが、一般的なバイ貝は毒がなくそのまま煮付けで極上の旨味とコリコリ食感を味わえる。
アサリあさりマルスダレガイ目 マルスダレガイ科(無脊椎動物)全国の沿岸日本の食卓に欠かせない二枚貝。コハク酸が豊富。完璧な砂抜きを行うことで、酒蒸しや味噌汁にした時の旨味と食感が劇的に変わる。ハマグリに比べて殻の表面がザラザラしている。
大アサリウチムラサキマルスダレガイ目 マルスダレガイ科(無脊椎動物)愛知県(三河湾)などアサリという名前だが別の種類。殻の内側が紫色をしている。身が非常に大きく、バーベキューなどで網焼きにして醤油を垂らすと、圧倒的な食べ応えと濃厚な旨味が楽しめる。
ホンビノス貝白ハマグリマルスダレガイ目 マルスダレガイ科(無脊椎動物)東京湾など外来種だが非常に美味。ハマグリの代用とされるが、身が肉厚で出汁が強く、クラムチャウダーに最適。ハマグリと違い砂抜きがほとんど必要ない(塩抜きでOK)のも嬉しい特徴。
青のりあおさ、アオノリアオサ目 アオサ科(海藻・緑藻)全国の河口・内湾乾燥品が一般的だが、旬の「生青のり」の香りは格別。味噌汁はもちろん、「自家製ごはんですよ(佃煮)」にすると、新物の爆発的な磯の香りが楽しめる究極のご飯のお供になる。

まとめ:分類を知れば、魚料理はもっと楽しくなる!

いかがでしたでしょうか。普段何気なく食べている魚も、分類や生態を知ると「だからこんな味がするんだ!」という驚きがいっぱい詰まっています。

近年は海洋環境の変化で、昔の大衆魚が獲れなくなる一方で、今まで見向きもされなかった「未利用魚」がスーパーに並ぶことも増えてきました。そんな時、この図鑑を使って「この魚は◯◯の仲間だから、こうやって食べたら美味しいかも!」と、毎日の料理の冒険に役立てていただければ魚屋としてこれ以上の喜びはありません。

これからも定期的に新しい魚を追加して「日本一使えるお魚図鑑」に育てていきますので、ぜひブックマーク(お気に入り登録)をして、スーパーでお買い物の際などに活用してくださいね!

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