2月〜3月頃になると、スーパーの鮮魚コーナーに並ぶ鮮やかな緑色のパック。
「生青のり(あおさのり・ヒトエグサ)」の新物です。
「お味噌汁に入れたら美味しそう!」と思って手に取るものの、こんな風に迷って棚に戻したことはありませんか?
「1パック100gも入ってるけど、味噌汁に少し入れたら余っちゃうな…」
「足が早い食材だし、使い切れずに腐らせたらもったいない…」
魚屋の店頭でも、お客様から「これ、味噌汁以外に何に使えばいいの?」と頻繁に聞かれます。
そんな時、私が必ずおすすめしているのが、今回ご紹介する「生青のりの佃煮」です。

市販の海苔の佃煮(あの国民的アイドル「ごはんですよ」など)も、安定の美味しさで私も大好きですが、旬の時期に作る「自家製」は香りのレベルが違います。
鍋に入れた瞬間、キッチン中に広がる磯の香り。これは新物の時期だけの特権です。
我が家の妻と娘2人も、毎年この時期を心待ちにしています。
余らせるどころか、「1パックじゃ足りない!」と思ってしまうほどの絶品ご飯のお供。しかも保存がきくので、冷蔵庫に常備しておくとお弁当やおにぎりに大活躍しますよ。
生青のりの佃煮の材料

材料は驚くほどシンプルです。余計な保存料や着色料は一切使いません。
- 生青のり(あおさのり):100g(スーパーで売られている標準的な1パック分)
- 醤油:大さじ4
- みりん:大さじ2
- 砂糖:大さじ2
※パッケージに「ヒトエグサ」と書かれていることが多いですが、一般的に「あおさ」や「青のり」として流通している美味しい海藻です。
作り方手順(約15分)
1. 青のりを洗う

生青のりはザルに入れ、流水でサッと洗います。
水気をよく切っておきますが、この後煮詰めて水分を飛ばすので、神経質に絞りすぎなくても大丈夫です。
2. 調味料と一緒に煮詰める

鍋に水気を切った青のりと、すべての調味料(醤油・みりん・砂糖)を入れ、中強火にかけます。

煮始めると、写真のようにブクブクと大きな泡が出てきます。
「アクかな?」と思うかもしれませんが、これは水分が蒸発している泡なので気にせず煮詰めてOKです。
もし吹きこぼれそうになったら、少し火を弱めて調整してください。
3. とろみの見極め(ここがポイント!)

だんだんと泡が落ち着いてきたら、中火にして10分〜15分ほど煮詰めます。
水分が飛び、とろみがついてきたら完成の合図ですが、見極めるポイントがあります。
ゴムベラや木べらで鍋の底をスッとなぞってみてください。
「鍋底に道ができて、3秒くらい塞がらずに見えている状態」になれば火を止めます。
4. 完成!

清潔な保存容器に移して粗熱を取ります。
熱いうちに味見をすると「ちょっと醤油辛いかな?」と感じるかもしれませんが、冷めると塩味がカドが取れ、砂糖とみりんの甘みが馴染んで絶妙なバランスになります。
保存期間と日持ちについて
濃いめの味付け(醤油と砂糖)で煮詰めているため、冷蔵庫で保存すれば約1週間〜10日は美味しく食べられます。
また、冷凍すれば1ヶ月以上持ちます(カチカチに凍らないので、食べる分だけスプーンですくえます)。
ただし、取り出すときは必ず「清潔な箸やスプーン」を使って、雑菌が入らないように注意してくださいね。
ご飯に乗せるだけじゃない!絶品アレンジ活用法
この自家製佃煮は、旨味が凝縮されているので「万能調味料」としても使えます。
ご飯のお供に飽きたら、ぜひ試してほしいアレンジをご紹介します。
1. 青のり入り卵焼き
溶き卵に、この佃煮を小さじ2ほど混ぜて焼くだけ。
出汁や砂糖を入れなくても、佃煮の甘辛さと磯の香りで、料亭のような上品な卵焼きになります。
お弁当に入れると、黄色と緑のコントラストがとても綺麗ですよ。
2. 青のりバタートースト
食パンにバターを塗り、その上に佃煮を薄く塗ってトーストします。
「パンに海苔?」と思うかもしれませんが、バターのコクと海苔の磯野香りが驚くほどマッチします。
とろけるチーズを乗せても最高です。
3. 納豆や冷奴のタレ代わりに
付属のタレや醤油の代わりに、この佃煮を乗せてみてください。
いつもの納豆や豆腐が、一気に風味豊かな一品に変わります。
まとめ:春の香りを食卓に

炊きたての白ご飯に乗せれば、口いっぱいに広がる磯の香りと、甘辛い味付けで箸が止まらなくなります。
市販の瓶詰めも手軽で美味しいですが、この「フレッシュな海苔の食感」と「弾けるような香り」は、手作りでしか味わえない贅沢です。
スーパーで生青のりを見かけたら、「使い切れないかも…」と心配せずに、ぜひ2パックくらいカゴに入れてみてください。
あっという間に家族のお腹に消えていくはずですよ。