スーパーの鮮魚コーナーで、赤カレイが安く売られているのを見かけたことはありませんか?
「安いけど、どうやって食べたらいいか分からない」「煮付け以外にレパートリーがない」とスルーしてしまうのは、正直もったいなさすぎます!
実は赤カレイは、煮付けはもちろん、唐揚げにしても塩焼きにしても絶品な、コスパ最強の魚なんです。
今回は、現役の魚屋である私「サカシュン」が、骨までバリバリ食べられる「唐揚げ」から、ご飯が止まらない「煮付け」の黄金比、そして通好みの「塩焼き」まで、赤カレイを遊び尽くす3つの食べ方を徹底解説します。
特に揚げ物に関しては、「140度の低温で揚げる」というサカシュン流のこだわりがあります。これを覚えれば、油ハネも怖くないし、失敗もしません。ぜひ試してみてください!

【下処理】ウロコとぬめりは「金タワシ」で秒殺!
赤カレイを調理する際、一番のハードルになるのが「細かいウロコ」と「独特のぬめり」ですよね。
包丁でガリガリやってもなかなか取れなくてイライラ…という方も多いはず。
そこで魚屋がおすすめするのが「金タワシ」を使う方法です。
やり方は簡単。流水の下で、金タワシを使ってカレイの表面を擦るだけ。これだけで、厄介なウロコもヌメリも一気に取れて、驚くほどツルツルになります。同時に臭みも取れるので一石二鳥です。
卵は絶対に捨てないで!
下処理でエラと内臓を取る際、注意してほしいのが「卵(真子)」です。
赤カレイはお腹に立派な卵を持っていることが多いです。

鱗を取ると薄っすら卵が見えますよ!

煮付けにする時、この卵が一番のご馳走になります。内臓を取る時は、卵を潰さないように慎重に取り出してくださいね。
また、背骨の周りにある「血合い(腎臓)」は臭みの原因になるので、指でしっかりしごき出して洗い流しましょう。
【レシピ1】サカシュン流!油ハネなし「低温唐揚げ&骨せんべい」
まずは、私が一番おすすめしたい「唐揚げ」です。
「えっ、カレイで唐揚げ?」と思うかもしれませんが、身はフワフワ、骨はカリカリで子供たちにも大人気なんです。
作り方は、まず3枚おろし(または5枚おろし)にして、身と骨に分けます。

なぜ「丸揚げ」じゃなく「おろす」の?
よくレシピで、カレイにX印の切り込みを入れて「丸ごと揚げる」写真を見かけませんか?
見た目は豪華ですが、実はあれ、プロの料理人でないと失敗する確率が高いんです。
丸ごと揚げると、どうしても身の水分が邪魔をして骨までしっかり火が通らず、食べるときに「骨が硬くて口に残る…」という残念な結果になりがちです。
だからこそ、サカシュン流では「身」と「骨」を切り分けて、別々に揚げます。こうすれば、何も気にせず骨までバリバリと完食できます。
「でも、カレイをおろすのって難しそう…」
そう思った方、安心してください。綺麗におろす必要なんて全くありません!上の写真も失敗しています(笑)
どうせ骨も「骨せんべい」として全部食べてしまうので、中骨に身がたっぷり残っていても全然OK。
むしろ、身がついた骨せんべいの方が、食べごたえがあって「ラッキー!」と思えるくらい美味しいですよ。
「失敗しても全部食べるから大丈夫」という気楽な気持ちで、ザクザクおろしちゃってください。
ポイント①:魚に下味はつけない!
お肉の唐揚げなら醤油や生姜で下味をつけるのが一般的ですが、サカシュン流では魚に下味はつけません。
魚にはもともと海水由来の塩分や旨味が含まれています。「味が薄いんじゃない?」と心配になるかもしれませんが、揚げたてに塩やレモンを振って食べるのが、魚本来の味を一番感じられて美味しいんです(海を感じられる先入観かもしれません…笑)。
水分を拭き取ったら、片栗粉をまぶします。

ポイント②:揚げ物は「140度~160度」の低温が正解
ここが今回の最大のポイントです。
家庭の揚げ物レシピでは「180度」が推奨されることが多いですが、私は「140度~160度の低温」で揚げることを強く推奨しています。
我が家はIHコンロなので、設定温度は基本的に「140度」。高くても160度までしか上げません。


見てください、この仕上がり!

骨にも片栗粉をまぶしてじっくり揚げれば、カリッカリのスナック菓子に変身します。
子供って、こういう「骨まで食べられる」体験が楽しいみたいで、普段魚を食べない子でも喜んで食べてくれますよ。
【レシピ2】黄金比で失敗なし!王道の「煮付け」
次は定番の煮付けです。
「煮魚は味付けが難しそう」と思われがちですが、この黄金比さえ覚えれば誰でも美味しく作れます。
【サカシュン流・煮汁の黄金比】
醤油:みりん:酒:砂糖 = 2:2:2:1
(例)
醤油 100cc
みりん 100cc
酒 100cc
砂糖 50cc
もしお酒がなければ、水で代用してもOKです! 正直なところ、そこまで味の違いは分かりません(笑)。
煮魚は「野菜」と一緒に煮るのが鉄則
魚だけで煮るのではなく、大根、ネギ、生姜、ゴボウ、こんにゃくなどの具材をたっぷり入れるのが美味しくなるコツです。
野菜から出る出汁が魚を美味しくし、魚の旨味を吸った大根もまたご馳走になります。

落とし蓋をして15分程中火で煮込むだけで完成です!
濃いめの煮汁で、ご飯が進む味付けになります。
菜の花やほうれん草などの葉物は、一緒に煮ると色が飛んでしまうので、別で茹でておいて最後に添えて煮汁を絡めるのがおすすめです。

煮汁を含んだ卵のホクホク感…たまりません!
【レシピ3】通の食べ方「一夜干し塩焼き」
最後は、素材の味をダイレクトに楽しむ塩焼きです。
赤カレイ以外にも、石カレイ、浅羽カレイ、ナメタカレイなどでも美味しく作れます。
ただ塩を振って焼くのも良いですが、おすすめは「一夜干し風」にすること。
軽く塩を振って、ラップをせずに冷蔵庫で半日ほど置いておくだけ。
こうすることで余分な水分が抜け、旨味がギュッと凝縮されます。

焼き上がりは身がホワッホワ!
カレイは血合い骨がほとんど気にならない魚なので、焼き魚にしても子供が食べやすいのが特徴です。
レモンをキュッと搾って食べれば、高級魚にも負けない上品な味わいです。
まとめ:赤カレイは低温調理で化ける!
今回は、スーパーの安くて美味しい魚「赤カレイ」の食べ方をご紹介しました。
特に「低温で揚げる」テクニックを使えば、赤カレイだけでなく、メヒカリやシズ・小ムツなども骨ごとバリバリ食べられます。 さらに、これは鶏の唐揚げや天ぷらなど、すべての揚げ物に応用できるサカシュン流の極意でもあります。
「揚げ物は掃除が大変だし…」と敬遠していた方も、この油ハネの少なさを体験したらきっと驚くはずです。
ぜひ、鮮魚コーナーで赤カレイを見かけたら「今日は唐揚げにしてみようかな?」と手に取ってみてくださいね!
※ちなみに「赤カレイ」と「石カレイ」の違いや、味の特徴については以下の記事で詳しく解説しています。
石カレイと赤カレイの違い解説!見分け方と美味しい食べ方は?